第十一話 五分五分を引き当てる
「って意気込んだはいいものの!うわっ!?」
咄嗟に回避。
元々いた場所は白い鳥の鉤爪によって削られた。人間ならチョンパである。チョンパ。
「ウギャァァァ…!」
それに加えて鳥の咆哮攻撃。
耳を塞がければ鼓膜やられる。
「李仁…!これ、どーする!?」
絶体絶命。それでもなお、琳は李仁を信じる。
「やれることはあるが…!成功するかは五分五分だ!」
また正面鉤爪からの近距離咆哮攻撃。耳を塞いで横に転がる。
ギャリギャリと地面がえぐれていく。そこに李仁は拳銃をバンバン撃つ。
「じゃあやるか!李仁の五分五分なら、大体はなんとかなる!俺も存分に使え!お前の期待通り…いや、それ以上を掴んでやる!」
ニシシと昔李仁が大丈夫だと笑ったように笑う。
(すげぇ信頼されてて…)
「悪い気はしない!よーし!やるか!」
さっと琳の近くまで移動しようとすると。
「グォォォォォォォ!」
白い鳥は邪魔をする。鉤爪、咆哮攻撃。やたらめったら撃ちまくる。避ける度に建物が崩れていく。
「ちょ!?おっ!?うっそだろー!?待て待て待て!落ち着け!」
紙一重で避け続けるのも限界がある。一撃、二撃とくらった。
「李仁!無事か!?無事だろうな!無事じゃなきゃ怒るぞ!」
理不尽である。
「っゲホッゲホッ…!無事に決まってんだろ!」
ガバリと起き上がるが傷だらけ。
(いつもカッコつけてるのになぁ。カッコ悪…)
それでも、やらなきゃいけないのだ。琳に触れる。
「知ってっか!?白い鳥サン&白玖!灰色ってのはな!何色でも染まるんだぜ!最大出力!全ブッパで色染め!!」
指先から温かい何かが這い上がるように黒に染まっていく。
「お?おぉ??」
_瞬き一つすれば、そこにいるのは
「かっけぇ!なんだこりゃ!」
李仁のような黒い戦闘服に身を包んだ琳だった。だが、意匠が少し違う。李仁は【黒、狼、月】だが、琳は【黒、狼、星】だ。
「太陽の光を受けてキラキラ輝く月の隣にいれるってか!最高じゃねぇか!」
琳が跳ね上がるくらいに喜んでいたが、無視するんじゃねぇと言わんばかりに黒が嫌で少し遠くにいた白い鳥がまた近付いて攻撃を仕掛けてくる。
「そんなに喜んでくれるとは思わなかったよっと!」
その攻撃を2人で避けながら笑い合う。
「だって!最高じゃねぇか!仕組みと諸々はあとで聞くとして!」
(あとで聞かされるんか!?まぁ、今はいい。まずは白玖だ)
「じゃあ、合わせろよ」
「おう!」
手を恋人繋ぎで繋いで空いてる手で白い鳥に二人同時に触れる。
「「色染め!!!!!」」
_真っ白な天使のような白い鳥に月と星が駆け抜けた。




