虚無
忘却の世界。そこは、全てが終わってしまっていた。ただ一人を残して。ナイトブレイド。彼にとって、ここはかつての自分の生まれた世界であった。そこに郷愁の感情はない。ただ唯一残った激情が彼を動かす。彼を彼たらしめる所以が。
「何故、取り戻そうとする。世界を、滅ぼしてまで」
かつて、この世界が滅びを迎えた時、それは言った。
「貴様も、同じ存在ならば、わかるだろう?あれだけが私をこの世界に繋ぎ止めるものだ、と」
私はそれを見た。
「だから、貴様は死ななければならない。私のため、何よりも彼女のために」
諦めたようなそれの顔。
「いいだろう、ここで果てるのも。だが、覚えておくことだ。いつか必ずこの螺旋は終わる、ということを」
「さらばだ、この世界の〇〇〇。願わくば汝の魂に救済があらんことを」
魂の救済などない。私は咎人。貴様に救いが無いように、私にもまた・・・。
「行くぞ、アルクォーネ」
次元はいくつも存在する。可能性の数だけ、その世界は分岐する。ならば、同じ存在もまた、次元毎に存在する、ということなのだ。本来、交わらぬ定めの世界。その世界を歪めてしまったのは何者なのか。
ヴァーウル。次元破壊者。ナイトブレイド。アルクォーネ。そして、カイザリオン。
世界を越えてくる、存在。永久の螺旋。宿命。どこから、この戦いは始まったのか?
それは誰も知ることはない。知るものが居るとすれば、
それは神なのだろう。
終わらない宿命。逃れられぬ闇。
この時点でナイトブレイドが何なのか気付く人も多いと思います。




