第24話 報告
「そうだ。お前に話さないといけないことがある」
「なんだ? トキちゃんのことはもう知らないぞ」
「違う違う。真面目な話だ」
トキのことは一旦置いておいて、俺は本題に入ることにした。
俺の真面目な雰囲気を感じ取ったのか、トワもまた椅子に座り直して真剣な顔になる。
「今日行ったクエストが近くの村にできたゴブリンの掃討なんだけどな。そこで全長十メートルほどのキングゴブリンを見つけた」
「十メートル……本当にキングか?」
「ああ。多分特異個体だ。それはギルドに情報共有済みで、今調査中らしい」
「ふむ。……お前はなんだ、ノーディナリーに好かれているな」
そんなものに好かれても嬉しくなんてないが、確かに俺は好かれているのかもしれない。結果的に今のところ赴いた二つのクエストで両方とも特異個体と遭遇しているしな。
「特異キングに関しては討伐したから、それはいいんだが……」
「なんだ。まだあるのか?」
「どちらかと言えばこっちが本題。……そこで魔人と戦った」
「……まじか」
特異個体の事を伝えた時も十分に驚いていたが、次はそれ以上に驚いていた。
それもそうだろう。魔人と遭遇するだけでなく戦闘までしているんだからな。
「よく生きていたな」
「たまたまだよ。奴が『飽きた』とか言って見逃してくれた」
魔人は気まぐれな奴が多い。あの女も例外ではなかったのだろう。
「ソイツはどんな見た目をしていた?」
眉間に皺をよせながらトワが質問を繰り出してくる。
俺は頭の中で女の姿を思い返して容姿をなるべく細かく説明することにした。
「薄い緑で、肩くらいまで伸びた髪。身長は俺より高い。多分トワくらいはあると思う。……ああそういえば、メイドみたいな服を着ていたな」
俺も人並みの身長はあるのだが、女は俺よりも高かった。靴の影響もあるのかもしれないが。
俺より頭半分くらい高いトワと同じくらいとなると、相当背が高いのではないだろうか。
「ちなみにお前身長どれくらい?」
「一八五」
「マジか……俺より十も高いのかよ」
出会った時から身長高いな、とは思ってたのだが、まさかそんなに高いとは。高身長でイケメンとはムカつく奴である。
「今は関係ないだろ。そんなことよりも魔人だ」
いや俺にとっては重大な内容である。下手したらあの女の事なんてどうでもいいくらいだ。
「容姿から判断すると、ソイツは『幻想のケツァール』だな」
「へぇ……」
幻想、アイツそんな呼び方されていたのか。今度会う時があれば弄ってやることにしよう。今度こそ殺されるかもしれないが。
「魔人の中でもトップレベルの魔力操作で、多彩な魔法を扱う。奴から繰り出される数の暴力ともいえる大規模な魔法を見たものが幻想的で美しいと言っていたことから付いたらしいぞ」
「んだそれ。ソイツ魔人信者?」
「かもな。民間人の中じゃケツァールを好く者も多いぞ」
相手魔人だろ。人間様がそれでいいのかよ、と思ってしまう。魔人……及び魔王軍は世界の敵ではなかったのか。
「民間人でアイツの恐ろしさを知るものは少ないからな。容姿は整っているらしいし仕方ないんじゃないか?」
まるでアイドルだな。その実態は俺の腹に拳を叩きこんでくるような奴なわけなんだが。
「ソイツ以外の魔人はどんな奴が居るんだ?」
「そうだな。『怪物のヒゴロモ』は南で猛威を振るっている。『不死のタカヘ』は北の地で。ああそうだ、『狂気のキーウィ』は最近東にあるノキロって国で捕獲できたという話を聞いたな」
その情報を聞いて、俺は目を見開いた。
「まさか魔人を捕まえることができるだなんてな」
今回ケツァールと対峙して分かった。今のままでは奴らと戦うのは厳しい。
アイツの実力が高いのはそうだが、それ以上に人間側の実力が落ちているのだと思う。
俺の妹は魔術に長けており『天才』と称されていた。ただ、そんな彼女でもケツァールには遠く及ばない。だから彼女を天才と呼び自国の戦力にしたいと奮起する人間うだ。お前に話さないといけないことがある」
「なんだ? トキのことはもう知らないぞ」
「違う違う。真面目な話だ」
トキのことは一旦置いておいて、俺は本題に入ることにした。俺の真面目な雰囲気を感じ取ったのか、トワもまた椅子に座り直して真剣な顔になる。
「今日行ったクエストが近くの村にできたゴブリンの掃討なんだけどな。そこで全長十メートルほどのキングゴブリンを見つけた」
「十メートル……本当にキングか?」
「ああ。多分特異個体だ。それはギルドに情報共有済みで、今調査中らしい」
「ふむ。……お前はなんだ、ノーディナリーに好かれているな」
そんなものに好かれても嬉しくなんてないが、確かに俺は好かれているのかもしれない。結果的に今のところ赴いた二つのクエストで両方とも特異個体と遭遇しているしな。
「特異キングに関しては討伐したから、それはいいんだが……」
「なんだ。まだあるのか?」
「どちらかと言えばこっちが本題。……そこで魔人と戦った」
「……まじか」
特異個体の事を伝えた時も十分に驚いていたが、次はそれ以上に驚いていた。
それもそうだろう。魔人と遭遇するだけでなく戦闘までしているんだからな。
「よく生きていたな」
「たまたまだよ。奴が『飽きた』とか言って見逃してくれた」
魔人は気まぐれな奴が多い。あの女も例外ではなかったのだろう。
「ソイツはどんな見た目をしていた?」
眉間に皺をよせながらトワが質問を繰り出してくる。俺は頭の中で女の姿を思い返して容姿をなるべく細かく説明する。
「薄い緑で、肩くらいまで伸びた髪。身長は俺より高い。多分トワくらいはあると思う。……ああそういえば、メイドみたいな服を着ていたな」
俺も人並みの身長はあるのだが、女は俺よりも高かった。靴の影響もあるのかもしれないが。俺より頭半分くらい高いトワと同じくらいとなると、相当背が高いのではないだろうか。
「ちなみにお前身長どれくらい?」
「一八五」
「マジか……俺より十も高いのかよ」
出会った時から身長高いな、とは思ってたのだが、まさかそんなに高いとは。高身長でイケメンとはムカつく奴である。
「今は関係ないだろ。そんなことよりも魔人だ」
いや俺にとっては重大な内容である。下手したらあの女の事なんてどうでもいいくらいだ。
「容姿から判断すると、ソイツは『幻想のケツァール』だな」
「へぇ……」
幻想、アイツそんな呼び方されていたのか。今度会う時があれば弄ってやることにしよう。今度こそ殺されるかもしれないが。
「魔人の中でもトップレベルの魔力操作で、多彩な魔法を扱う。奴から繰り出される数の暴力ともいえる大規模な魔法を見たものが幻想的で美しいと言っていたことから付いたらしいぞ」
「んだそれ。ソイツ魔人信者?」
「かもな。民間人の中じゃケツァールを好く者も多いぞ」
相手魔人だろ。人間様がそれでいいのかよ、と思ってしまう。魔人……及び魔王軍は世界の敵ではなかったのか。
「民間人でアイツの恐ろしさを知るものは少ないからな。容姿は整っているらしいし仕方ないんじゃないか?」
まるでアイドルだな。その実態は俺の腹に拳を叩きこんでくるような奴なわけなんだが。
「他の魔人はどんな奴が居るんだ?」
「そうだな。『怪物のヒゴロモ』は南で猛威を振るっている。『不死のタカヘ』は北の地で。ああそうだ、『狂気のキーウィ』は最近東にあるノキロって国で捕獲できたという話を聞いたな」
その情報を聞いて、俺は目を見開いた。
「まさか魔人を捕まえることができるだなんてな」
ノキロという国はどのような方法でキーウィを捕まえたのだろうか。とても興味があるな。
「本当にな。俺もそれが真実なのか疑ったよ」
どうやらトワにとってもビックリな話だったらしく、奴はその話を聞いた時のことを思い出しているのか小さく笑みを浮かべた。




