再スタート!
熱い早朝
まだ少し熱い早朝。
養成所の門がゆっくりと開く。
最初に姿を見せたのは――
相馬遼。
以前より少しだけ落ち着いた表情で歩いてくる。
遼(……戻ってきたな)
その目は、休暇前よりずっと強い。
高梨「おーい遼!
お前、なんか顔つき変わったな」
遼「お前こそ、また攻める気満々の顔してんじゃねぇか」
高梨はニッと笑う。
高梨「当たり前だろ。
休み中ずっとモトクロス仲間にしごかれてたんだよ」
二人の軽口は、以前より“ライバルらしさ”が増していた。
ひかり「……おはよう、二人とも」
その目は、以前よりずっと澄んでいた。
まどか「ひぃ……遅刻じゃないですよね……!」
遼「ギリギリだな」
まどか「うぅ……」
ひかりが優しく声をかける。
ひかり「まどか、顔が明るくなったね」
まどか「……お父さんのレース見たんです。
なんか、少しだけ勇気が出ました」
あかり「おはよう。
休み中、整備の勉強してたら……
気づいたらノート3冊になってた」
高梨「やりすぎだろ」
遼「でも、佐伯さんらしいな」
あかりは笑う。
あかり「負けず嫌いだからね。
黒川さんに褒められたいし」
ひかり「……あかりさん、強いよ」
あかりは照れながら頬を赤くした。
三浦「みんなぁぁぁ!!俺、帰ってきたぞぉぉ!!」
高梨「うるせぇ!」
三浦「休み中、地元の友達に“お前落ちると思ってた”って言われてムカついたから、
毎日走り込みしてたんだよ!!」
遼「それは……すげぇな」
まどか「三浦さん……頑張りすぎです……」
三浦「まどかも頑張ってたんだろ!?
俺ら、再試験組は気合い入れ直しだ!」
まどか「ひぃ……はい……!」
成瀬「おはよう。
娘に“パパ頑張ってね”って言われたから……
もう後戻りできないよ」
遼「成瀬さん、顔が締まってますね」
成瀬「家族のために走るって、やっぱり強い力になるよ」
高梨「成瀬さん……かっけぇっす」
成瀬は照れながら笑った。
颯斗は静かに歩いてくる。
その目は、以前より鋭く、強く、そしてどこか“覚悟”を宿していた。
高梨「颯斗……なんか怖ぇぞ」
颯斗「……別に。
ただ、負ける気がしないだけだ」
遼は颯斗の目を見て、
胸が少し熱くなる。
(……休み中に何かあったな)
颯斗は遼の前に立つ。
颯斗「相馬。
休み明けの走り、楽しみにしてる」
遼「……あぁ。
俺もだよ」
二人の間に、
静かに火花が散った。
その他の候補生も数人集まってきた。
榊「全員、揃ったな」
黒川「休み明けだからって気抜いてんじゃねぇぞ」
榊は全員を見渡し、
静かに言った。
榊「……顔つきが変わったな。
いい休暇だったようだ」
黒川「今日からまた地獄だ。
覚悟しろ」
三浦「ひぃぃぃ!!」
高梨「よし、やるか!」
ひかり「……頑張ろう」
まどか「ひぃ……でも、やります……!」
あかり「整備、もっと上手くなる」
成瀬「家族のために」
颯斗「負けない」
遼は深く息を吸った。
遼
(……ここからだ)
深く息を吸った




