後期
新メンバー
整備場に榊教官の声が響く。
榊「今までは体力づくり、学科、実技の適正に基づき
20名いた候補生をスケジュールの都合により分けて訓練を行ってきたが――」
榊「全体のレベルが拮抗してきたので___」
候補生たちが一斉に顔を上げる。
榊「後期訓練の最終調整に入るため、候補生全20名まとめて訓練を実施する!」
遼たちが振り返ると――
隣の班だった10名+再挑戦組2名が自然に歩いてくる。
※みんな顔なじみで、多少コミュニケーションも取っている“隣のクラス”の距離感。
氷室 智久
氷室は整備ノートを片手に、遼のマシンをじっと見つめる。
氷室「……相馬くん。
君の倒し込み、理論的に説明できない部分がある。
興味深いね」
遼「え、あぁ……そうなのか?」
高梨「おい氷室!理屈ばっか言ってねぇで走れよ!」
氷室「理屈が分からない走りは危険だよ、高梨くん」
高梨「うるせぇ!」
自然に火花が散る。
大和田 隼
颯斗が整備場に入ると、大和田がすっと横に立つ。
大和田「神谷颯斗。ぜってぇ負けねぇぞ!」
颯斗「……お前には関係ない」
大和田「次の走行試験、勝つのは俺だ」
颯斗「……うるさい」
遼(……こいつ、颯斗のライバルか)
藤城みつき
藤城「佐伯さん、休み中に整備勉強してたんでしょ?
見せてくださいよ」
あかり「えっ……いいけど……」
黒川が遠くから叫ぶ。
黒川「おい藤城!佐伯を甘やかすな!
整備は“手”で覚えるんだ!」
藤城「はいはい、黒川さん厳しいなぁ」
あかり(この人……黒川さんに可愛がられてるタイプだ……)
黒瀬玲央
黒瀬「高梨、攻めの走りは嫌いじゃない。
でもお前、倒し込みが雑だ」
高梨「はぁ!?お前に言われたくねぇよ!」
黒瀬「路上で鍛えた俺の感覚は間違ってない」
遼(……この人、元走り屋?)
森下ひなた
ひなた「白石さん……!
一緒に訓練出来て嬉しいです!」
ひかり「ひなた……久しぶり。
休み中、元気だった?」
ひなた「はい!でも……走行はまだ怖くて……」
ひかり「怖いままでいいよ。
私もそうだから」
まどか(……ひかりさん、優しい……)
江藤剛士
江藤「成瀬さん、お久しぶりです」
成瀬「江藤くん、よろしく。
体力試験は見習うよ(笑)」
江藤「任せてください。
自衛隊仕込みの体力、見せますよ」
三浦「うわぁ……絶対キツいじゃん……」
佐久間翔
佐久間「三浦先輩!
後期もよろしくお願いします!」
三浦「翔〜〜!!お前また来たのか!!」
佐久間「はい!勢いだけは誰にも負けません!」
高梨「勢いだけじゃダメだって言ってんだろ!」
三浦「勢いは大事なんだよ!!」
まどか「ひぃ……騒がしい……」
北条颯真
北条「高梨。
今年はお前に勝つ」
高梨「お前か……去年のロード上がりの」
北条「倒し込みの深さなら負けない」
黒瀬「いや、俺の方が深い」
高梨「お前らまとめて相手してやるよ!」
遼(……この班、攻めの走り多すぎだろ)
真壁亮介
真壁「まどか、大丈夫か?
顔が緊張してるぞ」
まどか「ひぃ……すみません……」
真壁「怖いなら言え。
俺が横にいるから安心しろ」
ひかり「さすが、元消防士」
真壁「守るのが仕事だったからな」
九条 蓮
九条「……相馬くん」
遼「ん?
あぁ……九条か」
九条は遼の手元をじっと見つめる。
九条「休暇明けでも……手が迷ってないね」
遼「……まぁ、風見さんに叩き込まれたからな」
九条「僕、スタートの反応速度が得意なんだ。
だからね……人の“迷い”が分かるんだよ」
遼「……俺、迷ってねぇってことか?」
九条「……まぁね」
久我玲央/再挑戦組
久我「相馬。
お前の走り……参考にさせてもらう」
遼「……あぁ。
一緒に頑張ろう」
颯斗「去年落ちたやつが俺に勝てるわけない」
久我「才能だけで勝てると思うな、神谷」
颯斗「……チッ」
新田こはる(にった こはる)/再挑戦組
こはる「佐伯さん……!
私、今年こそ整備頑張ります!」
あかり「こはるちゃん……!
一緒に黒川さんの地獄乗り越えようね……!」
黒川「おい新田!去年のミス繰り返すなよ!」
こはる「ひぃ……はい……!」
まどか「ひぃ……仲間が増えた……」
榊「全員揃ったな。
今日から後期訓練だ」
高梨「よし、やるか!」
ひかり「……頑張ろう」
遼(……駆け上がるぞ!)
渋滞




