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風を追う — オートレーサーを目指す少年  作者: sasaki


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休息

休み

中間試験を全員が乗り越えた翌日。

養成所の掲示板に、ひとつの紙が貼り出された。


整備場がざわつく。


三浦「うおおおおお!!休みだぁぁぁ!!」


高梨「お前、喜びすぎだろ」


ひかりは静かに息を吐く。


ひかり「……やっと、少し落ち着ける」


まどかは胸を押さえて震える。


まどか「よ、よかった……倒れなくて……」


成瀬は娘の写真を見て微笑む。


成瀬「ひより……帰るぞ」


あかりは社会人らしくスケジュール帳を開く。


あかり「2週間……有効に使わないとね」


颯斗はそっぽを向きながら言う。


颯斗「……別に。休みでも走るけど」


榊教官が候補生たちを前に立つ。


榊「中間試験……全員よくやった。

 この2週間は“休み”だが、

 走りを忘れるな。すぐに鈍る」


黒川も腕を組んで言う。


黒川「整備もだ。

 手の感覚は休むと嘘をつく。

 忘れんなよ」


三浦「ひぃぃぃ……休みなのに怖い……!」


高梨「まぁ、鍛えた分は落としたくねぇよな」


ひかりは静かに頷く。


ひかり「……兄も、休みの日でも走ってた」


まどかは不安そうに言う。


まどか「わ、私……休んだら下手になりそうで……」


成瀬は優しく笑う。


成瀬「まどか、休むのも練習だよ」


あかりは黒川を見て言う。


あかり「黒川さん。

 私、休みでも整備の練習していいですか?」


黒川「勝手にしろ。

 ただし、壊すなよ」


颯斗は遼をちらりと見て言う。


颯斗「……相馬。

 休み明け、遅れたら置いていくからな」


遼は笑った。


遼「お前に置いていかれる気はねぇよ」



……帰るぞ

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