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風を追う — オートレーサーを目指す少年  作者: sasaki


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42/50

ぶつかる“理由”と“意地”

因縁

フィジカルトレーニング。

候補生たちはコース内をランニングしていた。

息が上がり、汗がにじむ。

それでもペースは落とさない。

そんな中――

相馬の横に、わざわざ歩幅を合わせてくる男がいた。

神谷。

父親が元トップレーサーというサラブレッド。

プライドが高く、負けず嫌い。

神谷「……お前、今日ペース遅くねぇ?」

相馬「は? 普通だろ」

神谷「いや、遅い。

そんな走りでオートレーサーになれると思ってんのかよ」

相馬「……言い方ムカつくんだよ、お前」

二人の間に、ピリッとした空気が走る。

神谷はわざと相馬の前に出て、

振り返りながら言った。

神谷「お前さ、なんでオートレーサー目指してんの?」

相馬「……急に何だよ」

神谷「いや、気になってさ。

お前、整備はできるけど走りはまだまだだろ。

“なんとなく”で来たんじゃねぇの?」

相馬「……っ」

神谷はさらに言葉を重ねる。

神谷「俺は違う。

俺は“父親を超えるため”にここにいる。

あの人の背中を追って、追って……

それでも届かねぇから、ここに来た」

相馬「……」

神谷「お前は?

何の覚悟があってここにいる?」

相馬の拳がわずかに握られる。

相馬「……覚悟ならあるよ」

神谷「へぇ? どんな?」

相馬「俺は――」

言いかけた瞬間、

教官の笛が鋭く鳴り響いた。

榊教官「お前ら! 前見て走れ!

私語してんじゃねぇ!!」

二人「……っ、はい!」

神谷は前を向きながら、

横目で相馬を見た。

神谷「……続き、あとで聞くからな」

相馬「……勝手にしろよ」

二人は並んだまま、

黙って走り続けた。

相馬の胸の奥には、

言いかけた“理由”がまだ熱く残っていた。


理由

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