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風を追う — オートレーサーを目指す少年  作者: sasaki


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28/50

プロ!

S級

特別メニューを終えてヘロヘロになった翌日。

候補生たちは整備場に集合していた。

榊教官が珍しく腕を組んだまま、静かに言う。

「今日は特別講師を呼んでいる。

現役のオートレーサーだ。

しっかり学べ。」

その瞬間、整備場の空気が一気に張り詰めた。

(現役レーサー……!?)

遼も、ひかりも、まどかも、颯斗でさえも

思わず姿勢を正す。

そして――

二人の影が整備場に入ってきた。

黒瀬 隼人 33歳・S級レーサー

- S級常連

- コーナーの魔術師と呼ばれる

「黒瀬 隼人だ!よろしく!」

「厳しく行くからな」

白鳥 玲奈 28歳・A級レーサー

- A級上位

- スタートの反応速度が異常

「白鳥 玲奈です!女だからって甘くしません!」

玲奈は手を振りながら笑顔で言う。

「みんな、よろしくね!

今日は“スタートの基礎”を叩き込むよ!」

まどかは目を輝かせる。

「す、すごい……本物のレーサーさん……!」

ひかりは玲奈の姿勢を見て、

(……この人、速い)

と直感した。

颯斗は黒瀬をじっと見つめていた。

黒瀬「……神谷迅の息子か。」

颯斗「……はい。」

黒瀬は少しだけ目を細める。

「親の名前は関係ない。

お前自身の走りを見せろ。」

颯斗の胸に火がつく。

(……この人に認められたい)

玲奈は遼の肩をポンと叩く。

「君、昨日の走り見たよ。

アクセル開けるタイミング、悪くないね!」

遼「えっ……あ、ありがとうございます!」

玲奈はニコッと笑う。

「でもね――

“遅い”!」

遼「ぐはっ!」

まどか「えええっ!? 相馬くんが遅いって……!」

玲奈「速くなる素質はあるよ。

だから今日、私が鍛えてあげる!」

遼は背筋を伸ばす。

(……やるしかねぇ!)

黒瀬はひかりの姿勢を見て言う。

「白石。

お前は“考えすぎ”だ。」

ひかり「……っ」

黒瀬「ライン取りは悪くない。

だが、頭で考えすぎて身体が遅れる。

もっと“感じろ”。」

ひかりは悔しそうに唇を噛む。

(……見抜かれた)

瀬は颯斗とひかりを連れてコーナーへ。

玲奈は遼とまどかを連れてスタート位置へ。

榊は腕を組みながら言う。

「今日の訓練は厳しいぞ。

覚悟しろ。」

遼、高梨、颯斗、ひかり、まどか――

全員の胸が高鳴った。

現役レーサーの指導。

これは、養成所生活の中でも

“特別な一日”になる。



A級

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