65話
レックスは支配系魔法に未だ抗っているが打ち負けるのも時間の問題。
今のうちに攻撃を仕掛けてそのまま倒したいところだがそうすると、レックス自体の意思がこっちの攻撃を防ごうとして支配系魔法にその瞬間打ち負ける。
となれば今はひとまず様子見をする。
正確に言えば一休みする。
さっきラナに回復魔法をかけてもらったとは言えたまった疲労が解消されるわけではない。
レックスも傷は回復した。
あっちは今も支配系魔法に対抗している分、少しは疲労しているはずだ。
支配系魔法に打ち負けたら疲労とか気にせず体を動かせるような…?
「にしても長くねぇか。あいつこのまま支配系魔法に打ち勝つんじゃないか」
「それだったら助かるんだけどね。レックス本人の方が戦いやすいもの」
『ウォーターソード』
レックスが魔法を発動した。
打ち負けたのか…。
いやまだ抵抗している。
ウォーターソード…、アセシナートも同じ魔法を使っていたはずだが全然違う。
アセシナートのやつは剣に水を纏わせていたのに対しレックスのは水自体を剣にしている。
『フリーズ』
水の剣が凍っていく。
氷の剣…、剣があるのは厄介だ。
さっきは剣がなかったからなんとかなっていたが。
と言うか何故さっきそれを使わなかったんだ。
「氷魔法…相手のしがいがありそうね」
「なんでワクワクしてるんだ」
「氷魔法はね、水魔法の応用みたいなもの。まれに水魔法が使えなくても氷魔法が使える変人がいるけど、基本的にはある程度の水魔法の実力が必要。それにかなり魔力操作の腕を求められる」
「じゃああいつかなりすごいことをしてるのか?と言うかお前も使ってなかったか。アイスストームだっけか。ならそんなワクワクするほどでもないんじゃ」
「私が氷魔法を使えるかは今はどうでもいいの。問題は氷魔法が炎魔法に弱い点よ。さっきまで炎魔法にボコボコにされていたと言うのに。よっぽど自信があるようね」
これワクワクしてるんじゃなくてキレているのか?
いやワクワクもしてそうだな、これは。
レックスはその氷の剣を自分の首元に持っていく。
「そうくるのね」
その言葉を放ったラナからさっきのワクワクしていた雰囲気が消えていた。
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