42話
「吸収したのをそのまま使えるのね」
「まさに無法の技。そうだろう?」
「でも何かしらの弱点はあるはず。ないなら全てそれで防げば良いもの」
「君にそれが見つけられるかな」
「さっき俺の魔法も吸収してたよな。連続して使えないとかそんじゃないか?」
「じゃあ今なら使えないってことかしら?」
『ムルトゥスファイヤ』
ラナはたくさんの炎を魔法で出した。
御前試合で俺がやられた魔法…、ラナも使えたのか。
あいつだけが使える魔法って訳じゃなかったのか。
そりゃそうよな、ラナの方が魔法の技術は上だから。
ぱっと見でもあいつより炎の方が多い。
「そもそもこれ吸収しきれなくないか…」
「どういう術かもわからないからな。あのなんたらドレイン」
『ウィンドウォール』
「流石にこの量を吸収することはできないようね」
「ブラフって可能性も考慮しなよ」
「あなたがそういう時はできないときの方が多かったわよ」
そういやラナとレックスって昔は仲良さそうなんだよな。
俺が知ってる限り仲良くしてたなんて到底思えないぐらいにはギスギスしてるが。
「ヴィンスの技を吸収したらしいけどそれは出さないの?」
「使ったところで大した威力じゃないだろう?」
「確かに…」
「すごい失礼なことを言うな。君たち、ならなんで吸収したんだよ」
「あんな至近距離で撃たれたら誰だって防ごうとするだろう」
いくら無傷で防げると言っても顔面に向かって火が近づいてきたら誰だってビビるよなぁ。
そしてメタノイアなぜ俺をなぐさめるように背中をさすってくるんだ。
俺がこんなボロクソに言われたくらいで落ち込むと思うなよ。
と言うかお前だって無傷で受け止められただろう。
まあ、むかついてはいるが。
『ファイヤ』
俺は腹いせに顔面に向けて魔法を打った。
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