21話
「ここは…」
「あら、目覚めたのね」
ラナの声だ。
なぜここにいる。
というかここはどこだ。
自分の部屋ではない。
前も見たことがある。
おそらくここは医務室なのだろう。
前も倒れた時ここにきたことがある。
「あなた魔力切れで倒れちゃったのよ」
「魔力切れ…」
魔力切れ、気を失う直前にも聞こえたような…
「体内の魔力が枯渇することを言うわ」
「今までも魔力操作をしてきたが枯渇はしなかったぞ」
「そりゃそうよ。魔力操作はせいぜい体の中で魔力を循環させるだけ、魔力が枯渇することはないわ」
「魔法を使わなければ起こらない。そう言うことか」
「まあ魔法じゃなくても体外に魔力を放出することができるから完全にそういうわけではないけどね」
魔法以外でも放出できるって言ったってそんなこと俺にはできない。
ひとまず魔法を使わなければ起こらない。
そういう認識でいるか。
「魔力切れをするほど魔力量が増える」
「つまり魔法がもっと使えるようになるってことか」
「そう、だから今はたくさん魔力切れを起こしなさい」
「毎回毎回気を失っては困るんだが…」
「まあそのうちなれるわよ。魔力の回復速度も上がるだろうし」
なれるものなのか…。
まあ今は命の危険もないしそれでもいいかもな。
「じゃあ、気絶してる間に十分魔力も回復しただろうし、もう一回魔力切れを起こしてきなさい」
はっ…?
何言ってるんだ…こいつは?
魔力切れを起こしてこいだと…。
魔力切れを起こすと魔力量が増えるという話だが、いくらなんでも酷いだろ。
気絶するんだぞ。
どうかしてるぜ。
「はぁー、しょうがない。やってやるよ」
「まあ安心なさい。倒れてもこの医務室に運んでおくから」
「安心できねぇよ?!」
訓練所に向かう。
気絶する前とは変わって的がおいてある。
魔法をここに打てということだろう。
とりあえず魔法を打ちまくってみよう。
まずは的に当てることが目標だ。
さっきは団長に一撃、いや少し掠ったようなものだ。
魔法を安定して打てるようになりたいものだ。
あの時の感覚を思い出せ。
メタノイアと戦った時はいいのが打てたんだ。
また打てるはずだ。
『ファイヤ!』
的に当たった。
威力はまだまだかもしれないが、はっきりといいのが当たったと言えるだろう。
「よしっ」
このまま打ち続ければ威力も上がるのだろうか。
『ファイヤ!』
もう一度魔法を打つ。
威力はあまり変わってないみたいだ。
魔法は打てば打つほどできるようになるらしいからな、このまま打ち続ける。
『ファイヤ!』
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