20話
今日は割と熟睡できた。
魔法が使えるようになって希望が見えてきたのがでかいのだろう。
魔法は魔力を体外に放出する。
魔力を体外に放出すると放出した分を回収するためにお腹が空くらしい。
飯を食って魔力が回復するのはなぜか知らんがとにかくそういうことらしい。
確かにやけにお腹が空いてて朝食を普段の倍は食べた。
ラナも執事長もそんなたくさん食べる印象はない。
慣れれば俺もそうなれるのか。
飯を食い終わってすぐ団長との訓練が始まる。
「魔法が使えるようになったんだってな!」
今までの訓練と同じように戦っていると団長が口を開く。
「一回使っただけだ。まだ使いこなせない」
「今はそれでいい。少しずつできるようになればいい」
「ああ!」
「ヴィンス、少し魔法を使ってみろ」
「なら少し手を止めろ。戦いながらだとまだきつい」
「まあしょうがない、今後できるようになってもらわないと困るができるようになったばっかだしな」
団長がこっちに打てと合図を送って来る。
昨日の感覚を思い出しながら魔法を打とうとする。
打った魔法はしょぼしょぼで団長に当たる前にシューっと消えていった。
「ぜんぜんダメだな」
団長に言われた。
俺もそれは理解している。
まだまだ魔法を使いこなせない。
練習あるのみ。
「もう一度打ってみろ」
「おう!」
これもまた不発…いや、少しは良くなったか。
「俺はからっきしだが魔法は使えば使うほどできるようになるらしい」
「じゃあやっていけばできるようになるんだな」
「ああ、そのはずだ。もう一度打ってみろ」
魔法はやっと団長に当たった。
まあ塵程にもならないが
確かに成長はしているみたいだ。
「確かに成長しているみたいだな」
流石に疲れた。
たった数回魔法を打っただけでこれだけの消耗だ。
ラナはあの渦の時とんでもなく魔法を打っていた。
今だからわかるがあいつはすごいことをしていた。
いや、俺ができなさすぎるだけか?
たぶんそうなのだろう。
あの先鋒や執事長だってここまで消耗していなかった。
「ハァーッ!」
魔法をもう一度放つ。
めまいがする。
「魔力切れか。まあ初めてだししょうがないか」
その言葉が聞こえると同時に視界が横になる。
どうやら俺は体力が限界に達したみたいだ。
また気絶した。
ここに来てから多すぎだ。
スラムにいた頃に比べ気が抜けているのか。
あの頃だったら何度か死んでいたかもしれない。
魔力の流れがいつもよりも多い。
なぜか体の調子がいい。
前、魔法を使った時はとんでも無く腹がへった。
今も腹は減っているがそれも前よりかは抑えられている。
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