19話
「決闘場の方が騒がしいと思ってきてみれば、あなたたちだったのね。勝手に使っていいところじゃないのよ、ここ。」
「悪い…、勝手に使っちゃダメだなんて知らなかったんだ。」
「まあいいわ。今回限りは許してあげる。メタノイアは後で叱っておくわ」
「メタノイア?」
「あなた相手の名前も知らずに戦ってたの?」
「うッ…」
「そういえば、あなた魔法を使っていたわね」
「ああ、ルドムの幻覚が見えたんだ。それがサポートしてくれた」
「はぁ?何を言っているの」
「本当なんだ!」
「それよりも魔法よ」
「何で俺が使えるんだ。貴族しか使えないんじゃなかったのか」
「それについて話すことがあるわ。ここで話すのも何だし、屋敷に戻りましょう」
あいつ、ここ使うのに許可が必要なこと知ってとっととここを出て行ったのか。
屋敷についてラナの部屋に入る。
何気に初めて入るが俺の質素な部屋と違ってとてつもなく豪華だ。
羨ましいと思う前に落ち着かなそうだなと思った。
事実として俺は今落ち着いてない。
「で、俺は何で魔法が使えたんだ?」
「簡潔に言うとあなたはうちの血筋なのよ」
「は…どう言うことだ?俺は生まれも育ちもあそこのスラムだ。俺の親だってスラムで生活していた。そんなわけがない」
「ええ、あなたの母親は確かにスラムの人かもね。でも父親はどうかしら?」
「父親には確かに会ったことがない。じゃあそいつが…」
「あなたの父親と私の父親は同じよ」
「そうなのか…。」
「って言ってもそこまで気にならないようね」
「まあ、驚きはしたがそこまで何かあるってわけではないな」
魔法が使えるのはこいつと親が同じで俺も貴族の血が入ってるからってことか。
とりあえず納得ではある。
なぜこいつの父親と俺の母親が知り合ったのかとか色々と疑問は残るがひとまず納得しておこう。
「今後は魔法も上手く使えるように鍛えてもらうは」
「ああ、わかった。でもどうやって鍛えればいいんだ?」
「魔法をたくさん使っていけばいいわ。今デア•ムートと特訓してるんでしょう?」
「ああ」
「その時に使えばいいわ。」
「団長は俺が魔法を使えること知っているのか」
「ええ、ムートも今の話を知ってるわ。それ以外にも知ってる人は多くはないけどそれなりにはいるわ」
「そうなのか」
「まあ魔法が使えるようになったのは知らないはずだから後で伝えておくわ。とりあえず今日はもう休みなさい」
言われた通り俺はもう今日は休む。
魔法が使えるようになったのならあいつ、副将にも勝てるかもしれない。少し希望が見えた。
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