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異世界転移第1歩

■■■■



「ん、んん・・・・・・」


目が覚めたら、そこは異世界だった。見渡す限り草原。とりあえず体を起こし五体満足か確認する。


「・・・・・・ん?」


おかしい、何かおかしい。こんなに目線は下だったか? いや、もう少し高かったはず。さらに、手を見てみると、


「・・・たこが無い」


毎日の素振りや打ち込みでできたたこが無くなっている。いや、まだ、まだセーフだ。どのくらい変わってるのかは分からないが、こう・・・例えば所謂《いわゆる》ロリっ娘とかになっているのなら軽く死ねる自信がある。


(・・・・・・鏡・・・鏡を・・・)


見たくはないが、それを確かめようとするのは好奇心ある人の性だろう。しかし、


(・・・・・・ん? あれは・・・人、か?)


前方に3、いや4人の集団がみえる。すると、向こうも私に気づいたようでこっちに近づいてくる。・・・しかも結構ギラギラした目つきで。


「おうおう嬢ちゃん、女の子1人で旅か? 危ねぇぞ? なんてったって・・・お兄さん達みたいな人攫いがいるからなぁ!!」


なるほど、人攫いか。ふむふむ・・・・・・ん? 嬢ちゃん?


「嬢ちゃん結構いい顔してんなぁ? 商館とかに高く売れそうだぜ」


「・・・・・・み」


「・・・あぁ?」


「鏡をかせと言っている。手鏡の1個や2個持っているだろう?」


聞き逃せないワードが聞こえた。それに、この男は見た所恭平と同じくらいか少し高い位だろう。それなのに見上げなければ顔が見えない。


「おお? 自分の顔に自信がないのか? 大丈夫。結構行けるぜ? 」


「・・・・・・そうか。では」


「・・・・・おう、じゃあ・・・っておい!!」


チッ。上手く誤魔化せたと思ってたのに。


「悪いが攫われてもらうぜ? こっちだって金が欲しいんだ。・・・抵抗するなら・・・殺すぜ?」


そう言って男達が抜刀する。フム、一般的な刀だな。リーチは木刀と同じくらいか。・・・・・・まぁ私が攻撃しようと思えば相当接近しなければ行けないからハッキリ言おう、不利にも程がある。不利にも程がある、が


「・・・・・・そうか。なら・・・」


と、私は1拍置いて、


「──────フッ!」


手近な男の水月に拳を打ち込む。男は特に抵抗することなく崩れ落ちた。


「─────て、テメェ何しやがる!!?」


我に返った男達が襲い来るが、


「──────セヤァッ!!」


一番近くまで接近した相手に上段蹴り。そして、その回転の勢いのまま回し蹴り。一瞬で3人の男の意識を刈り取る。これで、残りは1人。


「ヒッ・・・うわああああああ!!」


その男も反狂乱状態で襲ってくる。やれやれ、逃げればいいものを。


「・・・・・・はあ・・・」


私は嘆息しながら左腕を突き出す。そこにちょうど相手の顎が来るように、だが。ゴッ、という鈍い音とともに相手が仰け反る。そして、そのまま倒れていった。


「んー、やはりリーチが少し短いな・・・。くそ・・・鏡の一つも持ってないのか。身だしなみの基本だろうに・・・」


そして私は辺りを見渡し、


「取り敢えず、移動しないとな・・・どこに行こう・・・」


私は暫し思考した後、


「・・・東かな。太陽も東から登ると言うし・・・」


と、浅はかにも程がある思考と共に西《・》へ向かって歩き出した。

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