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迷いの仔羊

■■■■



「・・・・・・ええっと・・・? どうしてこうなったんだっけ・・・?」


辺りは一面真っ暗、それはそうだ。現在時刻は午前2時で現在地は岩場。そして・・・


(思い出せない・・・ここはどこで、私は・・・?)


追い打ちをかけるかのような記憶喪失。痛みを感じて額を拭うと、血がついているのが見て取れる。


(・・・あ、ヤバイかも・・・・・・)


そう思った瞬間、私、皆見凪茶《みなみなぎさ》の意識は闇に落ちた。

・・・・・・さて、どうしてこうなったのか私の記憶を思い返してみよう。



■■■■



───────時はしばらく遡り、


(─────あれ? 太陽が・・・沈んでいる?)


草原を歩いていた私の目の前には、どんどん沈んでいく太陽があった。沈んでいるということは今は夕方くらいか。最も、この世界の季節がよく分かっていないので何時かは分からないが。・・・・・・少なくともこれだけは分かる。


「・・・・・・方角、間違えたか?」


そう、私は先刻東へ向かうつもりが西へと進んでいた。そして更に、


(・・・・・・樹海、か。さて、どうしよう・・・)


私が辿り着いたのは広大な広さであろう樹海だった。おそらく20メートルはあるだろう木々が鬱蒼と茂っている。ここを通ったとしても夜には確実になるだろうし、かと言って引き返したとしても見渡しのいい草原で一夜を過ごすことになる。・・・・・・正直、どちらを選んでも危険なのに変わりはない。・・・変わりはない、が・・・。


(・・・・・・夜盗や獣に丸見えの草原よりかはまだ隠れる場所の多い樹海の方がいいか・・・?)


そう結論づけて、私は樹海へと足を踏み入れた。



■■■■



(・・・・・・マズイ・・・完全に迷った・・・)


数分後、物の見事に迷子になっていた。確かにこれだけ広大な樹海で迷子にならないのは無理があるだろう。


(・・・・・・せめてナイフの一本でもあれば、木に印とか付けたりとか出来るのに・・・)


全く、とことん使えない神だ。あの性別すら不詳の神にとってはとんだ濡れ衣だが、異世界に放り込んでおいてなんのサポートもないと言うのは些かどうだろうか? 少なくとも恭平の持っていた本には何らかのサポートがあったが・・・。と、私が愚痴った瞬間、


「─────ッ!?」


背筋にゾッという感覚。ほぼ反射的に振り向くが、人はおろか獣の1匹すらいない。


(・・・・・・? なんだ今のは・・・まるで・・・首筋に鎌でも当てられたかのような感覚だった・・・)


そういえば、ここまでなににも出会わずにここまで歩いている。別に襲ってほしいわけではないのだが、逆になににも遭遇しないというのはかえって不安だ。


(・・・・・・辺りも暗くなってきた。どうする・・・野営するにしてもその手の心得はないし・・・)


そもそも、火がないので野営という手段はとれない。右も左もわからない樹海で火も持たずに野営など無謀だろう。だったら行動する方がよっぽどマシだ。・・・マシなの・・・だが、


(・・・・・・とはいえ、方向も分からない状態で歩くのは危険か?)


そう、歩くのにもリスクが付き纏う。夜盗や獣類に遭遇する確率が大小あれども上昇するのは確かだ。その場合、先程の人さらいたちのように体術でどうにかするしかないがそれにも恐らく限界が生じる。人ならいいが獣には体術は効きづらいからだ。


(・・・・・・さて、と─────?)


とりあえず行動しようかと足を一歩出した瞬間、私の耳が何かの音を捉えた。





久しぶりの投稿です、どうも皆さんrenge です。やっぱり3作は少し無理があるのでしばらくこれと、ネガティブ姫は休載とさせていただきます。しばらくはrevolution world本編のみとさせていただきますのでご了承下さいm(_ _)m

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