海軍艦艇の規格統一をせにゃならんな・侍所の組織も明確にするか
さて、海軍創設に際して階級による序列を決めたのはいいが、それにより艦長として乗り込む船の大きさなどの規格統一をしなければならないな。
この時代の和船の軍船は大型の安宅船、中型の関船、小型の小早があり、大雑把に言えば太平洋戦争頃の戦艦・巡洋艦・駆逐艦のような関係になる。
もちろん安宅船の中でも小さいものから大きなものまであったりするが。
明の軍艦はやはり大きさで分かれて別れて大型の楼船・中型の闘艦・小型の走舸という形で、李氏朝鮮水軍も大型の板屋船、中型の挟船、小型の鮑作船となっているので基本的に建造費用や運用方法などで鈍足だが防御力と攻撃力・耐久性の高く戦場の主力となる大型船・攻撃力や防御力、乗員数は大型船には劣るが速度の出る中型船、建造費が安くたくさん作れて小回りも効く伝令・補給などが主任務の小型船という構成なのはあまり変わらない。
もっとも西洋の海軍はナポレオン戦争頃は戦列艦・フリゲート・コルベットという形できっちり分かれているが、この時代では重ガレオン・軽ガレオン・バルシャ程度の区別しかないようだが。
なので基本的には今までの水軍での運用と同じで良いとは思うのだが、海軍での船の建造時におおよその積載量で決めるとするか。
海軍艦船の大中小についての基準は以下を定める
大型船は1000石積(積載量およそ150トン)以上の船とする。
中型船は500石積み(積載量およそ75トン)前後の船とする。
小型船は200石積み(積載量およそ30トン)前後の船とする。
現在存在する船の中では
大型船とされるのは安宅船・楼船・板屋船・重ガレオンである。
中型船とされるのは関船・闘艦・挟船・軽ガレオンである。
小型船とされるのは小早・走舸・鮑作船・バルシャである。
日本前・ミスツイス造り(中・洋・和折衷型の船)の名称は和船と同様に扱う。
まあこんなとこだろうか。
実際には日本近海の海防任務ならば安宅などでいいのだが、シーレーン防衛のためにはガレオンやジャンクもしくはそれのハイブリッドな日本前などでないと駄目であろうし、船のメンテナンスのための乾ドックなども作らないと駄目だな。
今までは俺が俺の頭の中の知識で直接指示していたものを、俺でないものに理解できるように投げ渡して同じことができるようにするのは意外と大変だなこりゃ。
あと国ごとの治安維持組織である侍所も階級を定めよう。
巡検省:日ノ本全てにおいての国単位の侍所の統括や縦横の連絡を担当し、特定の国から逃亡した凶悪犯の全国の指名手配などを行う(現代の警察庁)
所司(警察庁長官相当) 長官
所司代(警視監相当) 所司の補佐官
小所司代(警視長相当) 所司代の補佐官
開闔(警視正相当) 実務部署の事務統轄
奉行(警視正相当) 実務部署の統括主任・雑務実務は与力が行うことが多い
与力(警部相当) 与力は2年以上の実務経験を持つ同心から昇進する
同心(警部補相当) 侍所幹部学校を卒業したものは同心として与力の補佐を行って実地で学ぶものとする。
侍所:国単位での治安維持を行う(現代の東京の警視庁や県警)
所司(警視総監・県警本部長相当) 長官
所司代(警視監相当) 所司の補佐官
小所司代(警視長相当) 所司代の補佐官
開闔(警視正相当) 実務部署の事務統轄
奉行(警視正相当) 実務部署の統括主任・雑務実務は与力が行うことが多い
与力(警部相当) 与力は2年以上の実務経験を持つ同心から昇進する
同心(警部補相当) 侍所幹部学校を卒業したものは同心として与力の補佐を行って実地で学ぶものとする。
巡検長(巡査部長相当) 実務経験により巡見使を率いる
巡見使(巡査相当) 各国の侍所学校を卒業したものは巡見使として配置される。
まあこんなところか。
あとは幕府直轄陸軍の編成になるんだが……これはまだ難しいな。




