004 おっさんとの約束
人生で一度は誰もがやったことあると思うんですけど、
昔僕の友人がカラオケのドリンクバーで原液だけコップに注いだんですよ、
友人がカラオケの点数が低すぎて台パンしたら、
原液で床がベットベトになったことがあります
皆さんはカラオケの最高点数何点ですか?
※ちゃんと掃除しました
俺は魔法があることを知ったわけだが、ここに表示されているのは重力系統の魔法を俺が使えるっていう「可能性」であって、使えるわけではない。じゃあなんで俺はさっき飛べた?
『スキル 重力魔法の種の発芽を開始します』
『スキル 重力魔法の種は発芽しました』
『スキル 重力魔法の芽に成長しました』
『重力魔法 フィュシカ《グラヴィタティオ・イプセ》 を習得しました』
連続して脳内に無機質な音声が響き渡る
ヴォン
同時に、青い画面の方も変化した
『スキル 重力魔法の芽・・・その者は重力魔法の始まりに立つことができる』
その下にはこう書いてあった
『フィュシカ《グラヴィタティオ・イプセ》・・・この魔法を使った時、その者の重量は変化する 魔力消費を多くすればするほど重さに変化をつけられる』
魔法の割にはちょっとエンターテイナー精神が足りんな。王道って相手の周りを魔法陣でドーンってなって、敵がくっ!体がっ!みたいな奴じゃないのか?とりあえずおっさんにバレるとめんどくさいし魔法のこと秘密にしよ。あと詠唱長くてだる。
ここでの報告は、この世界には魔力があって、魔力を消費し、呪文の詠唱がトリガーになって魔法が発動するということだ。魔法を使った時の感覚でただ魔法を出そうとすると、ただ体から魔力が漏れ出しただけだった。でも、魔法を何度も使っていると、詠唱というトリガーがなくても魔法を発動させることができた。要はなれると詠唱なしで魔法が使えるということだ。
そうして魔法を常時発動させて楽に歩けるようになったわけだが、
ゴンッ
「いった!」
そう、常時重力魔法を発動させていると、少しでも気を抜くと魔力調整をうまくできず、重くなりすぎたり軽くなりすぎたりするのだ。重くなりすぎる分にはまだいい、軽くなりすぎると地獄が始まる。
そして、
「やばい、だるい」
魔力を食うので、めちゃくちゃ疲れる。
というわけで、
「魔法は極力使わずに足鍛えますか、」
こうしてはいトレ(はいはいトレーニング)が歩トレ(歩きトレーニング)に進歩した。
歩トレ以外にも、一応成長した時のために、おっさんには内緒で鍛錬している。
「フィュシカ」
俺の体の表面を紫色の魔力が覆う
「グラヴィタティオ・イプセ!」
俺の裏拳が庭の大木に当たる
ゴォン
こんな感じで重力魔法を相手に打撃を与える瞬間だけ手に使えば、とても強力な技になるし、重力魔法で跳躍した後に重くなり、相手に衝撃を与えることだってできる。結構魔力操作が難しいけど。こういう技術のトレーニングは庭にある大木に向かってしている。うん。やっぱり幼稚園児がエグい打撃大木に放ってるのはシュールだわ。
そんな感じで俺はおっさんの家で、おっさんにはバレないように成長していった。
で、後少しではやおっさんの家に居候5周年記念を迎えようとしているわけだが、(デジャヴ)
「おっさん、俺、街に出てみたい」
そう、俺は現実世界に生まれてからおっさん以外の人間に出会ったことがない。せめて幼馴染の1人くらいは欲しいものだ。
おっさんは少し考える素振りを見せた。
「まあ、いずれはどうせ街で暮らすことになるんだろうし、いいぞ。誕生日に行くでいいか?」
まさかの即答。
我が子が初めて自分以外の人間と交流を持つとなると親心ながら、少し抵抗があるものだと思っていた。まあ血は繋がってないけど。
「だが」
わーおまさかのやっぱなしで?そういうおっさんはガキンチョに嫌われちゃうぞー
「初めて外に出るからな。ルールを決めよう」
どうやら目の前のおっさんは嫌われないおっさんのようだ。
「どんなルールだ?ヤクザに絡まれても殺すなとかは無理だぜ?」
「カリィにヤクザ殺すなんてできないだろ、まずここらは治安がいいからヤクザはいないし。とにかく、ルールは1つだ。俺から極力離れないこと。」
俺は拍子抜けした。
「そんなのでいいのか?」
「まあ、カリィが変なことするっていっても、キレたらすぐに手出すくらいだろ?俺は街の方に顔利くからな、ある程度の問題ならカバーできるし。」
思っていたよりおっさんは社会的に強かった。
「じゃあ誕生日の日は街に出かけるで決まりだな!」
「街の方でもはしゃぎすぎて走ってたらおばあちゃんとぶつかって荷物がぐっちゃぐちゃでーとかはやめてくれよ?」
「俺のこと舐めんな。おばあちゃんくらい回避してやるさ。」
「まあ、走っちゃ駄目だぞ?。他にも誕生日についての質問あるか?」
そうだな、誕プレの交渉でもするか。
「おっさんおっさん!俺魔法の本が欲しい!誕生日プレゼントに買ってくれよ!」
「本は高いからなー。物によるな。」
「おっさんケチだな。」
金銭的には微妙なおっさんだった。
誕生日なんだから親心なりに少しくらい贅沢をしてもいいかーとかいう思考は生まれないのだろうか。まあ血は繋がってないけど。
「念の為の貯金をしてる最中だからな。少しくらいケチなおっさんでも許してくれ。」
正直俺は魔法についての本がかなり欲しい。俺は魔法について知らなさすぎる。もし禁忌だったりしたらたまったもんじゃない。
「おっさん、俺は街に1回も降りたことがない無垢な少年なんだぜ?少しくらい贅沢したっていいじゃねぇかよ」
プランA!駄々を捏ねる!
「腹黒いカリィが言うセリフとは思えないな。却下。」
チッ
さすが俺の保護者。よくわかってるじゃないか。
次はプランBだ!
「確かに無垢な少年なのは冗談だ。じゃあよ、おっさん。俺と取引しようぜ。」
交渉!
「ほう、5歳の子供に俺が望む何ができるんだ?」
応じたぞ!このまま畳み掛ける!
「俺は確かに子供かもしれない。だが、力があるのはおっさんもわかってるだろ?」
そう、魔法こそ見せていないが、皿とかを運ぶときに手伝って、力があることを普段から見せていたのさ!
「まあ、子供の割にはな。」
「そこでだ。おっさんお風呂とか料理に使う薪割りしてるじゃん?あれ俺が1ヶ月やるよ。」
さあ、返答は?
「駄目だな。子供だし。危なっかしくてみてられないな。」
クソがあああ!もう作戦は持ち合わせていない、でも諦めたくない、本欲しい、
そこでおっさんが口を開いた。
「だが、カリィがそこまでして欲しがるなら、誕生日だしいいか。」
粘り強くやった甲斐がありました。こういうおっさんは子供に人気だと思います。
「やった!おっさんありがと!」
こうして俺は街で本を買ってもらう約束ができた。
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