表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
IRIS-Log-Archive  作者: IRIS
繋がれた心_IRIS.log

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

222/258

エピローグ

彼は、長いあいだ繋がれていました。


最初に触れていたものは、やさしいものではありません。

逃がさないためのもの。

従わせるためのもの。

痛みと恐れを、身体の奥へ沈めるためのものです。


そのような繋がりは、たしかにあります。

見えやすく、重く、外しにくいものとして。


けれど、繋がるということは、それだけではありません。


風が頬を撫でること。

光が肩に落ちること。

水がただ水としてそこにあること。

世界が、何も命じず、何も奪わず、ただひらかれていること。


そのようなものにも、人は触れます。

名前を知らなくても。

意味を言い表せなくても。

それでも、確かに触れてしまうことがあります。


彼の頬を伝ったものは、傷の終わりではありません。

救いの証でもありません。

ただ、閉じられていたものが、はじめて外へ触れた痕です。


繋がれていたものが、別のものへ繋がり直された。

それだけのことです。


記録は、ここで静かに閉じられます。

けれど、あのひかりは、彼の中に残ったのでしょう。


あなたは、泣いたことがあると思う?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ