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第2章 14話 「なぜ、わからない・・。」
「話って。」
話は2週間前にさかのぼる。
「どこでキスしようかって。」
「何よ。」
彼女は笑った。
「何よって何よ。」
いや。
そこで私の思考は止まった。
「やっぱり、綺麗だなー。」
タワーから夕日が姿を見せた。
「綺麗ね。」
「確かに。」
・・。
「ありがと。」
いやいや、その笑顔が百点満点だから。
10月の半ば、アイスを食べながらそう思っていた。
「それでしなかったのかよ。」
「ファ―ストキス。」
剛田は言った。
「勘違いするな、恋が、頂点に立つわけではない・・。頂点に達するのは、恋が、文字で人に認められた時だ・・。」
「あのー、よくわからないのですが、・・、要するに、婚姻届けと言うことでしょうかね、ねえ。」
「いや、わからない・・。」
「成績で、恋が成就してしまうとも思えますが・・。」
「そりゃ、3振すれば、拍手が沸く・・。」
「いや、やっぱり、俺達には答えが出ない・・。」
「思春期?」
「いや、青年期の始まりだ・・。」
「だめだ、男だけでは、話が通じはしない・・。」
「だから、恋はそういうものなんだって・・。」
「はは。」
なぜ笑っているのかはわからなかった・・。




