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檻の中の灰色の鳥

ダイスは100面ダイスを使用

スキル成功判定はスキル値以下で成功

初期スキル値60

正面に「霧の魔獣(二体)」が対峙しています。距離は10メートル。

あなたの装備は、この身体が所持していた古びた魔導杖と、粗末なナイフ。


「……さあ、餌の時間ですよ。どちらから先に、地獄へ行きたいですか?」


スキル「アーク・レイ」の成功判定値は60です。

ダイスロール: (78)

判定: 失敗


霧の中で放たれた光の槍は、空気を切り裂く音を立てたものの、二体の魔獣が瞬時に霧へと姿を消したことでその軌道を大きく逸れました。光の槍は背後の石柱を穿ち、轟音とともに瓦礫を撒き散らすのみ。


「……くっ。この肉体、魔力の通りが悪すぎますね。これでは精密な制御など望むべくもない」


魔獣たちは攻撃を外した隙を逃さず、背後の霧からあなたを包囲するように距離を詰めてきました。二体の魔獣は、あなたが「アーク・レイ」の余波で硬直している一瞬を狙い、同時に跳躍します。


逃げるのではなく、回避の勢いを利用してそのまま反撃を叩き込む――

シャドウ・ステップ(回避/潜伏)とクロノ・スラッシュ(攻撃)を連続で行う。


シャドウ・ステップ(成功値60)

ダイスロール: (34)

判定: 成功


霧に溶け込むように姿を消した瞬間、あなたの背後にあった石柱に魔獣の爪が突き刺さり、火花が散りました。あなたは霧の境界を縫うようにステップを踏み、二体の魔獣のちょうど死角となる位置へ滑り込みます。


「……計算通り。死ぬ間際に見る走馬灯より、速く動きましょうか」


そのまま、歪められた時間軸の中へ踏み込みます。


クロノ・スラッシュ(成功値60)二体同時攻撃

ダイスロール: (52)

判定: 成功


あなたの振り下ろしたナイフが、現実の時間を無視して魔獣の首筋を両断しました。

二体の魔獣は音もなく崩れ落ち、霧の中に溶けて消えていきます。しかし、無理に魔力を引き出した反動で、この華奢な身体の筋肉は悲鳴を上げ、あなたは膝をついて荒い息を吐きました。


「……はぁ、はぁ。……下等な生き物でも、数を相手にすると疲れますね」


あなたは誰もいない廃都の広場で、倒れた魔獣の死骸を冷ややかな目で見下ろしながら、自身の細い震える手を見つめました。


「エリン・フェルディナンド……。あなたの身体、少しばかり華奢すぎますね。これでは、私の復讐劇の第一幕で壊れてしまいそうです」


あなたは立ち上がり、エリンの記憶を思い出しつつ歩き始めます。霧の向こう、廃都の出口の先には、辺境伯の公用馬車が通るはずの街道が続いています。


『檻の中の灰色の鳥』

セレスティアが今宿っているこの身体の持ち主は、エリン・フェルディナンドという名の少女だった。

辺境の没落貴族の娘として生まれた彼女は、華やかな社交界とは無縁の、湿った地下書庫と古い家系図だけが友達の、病弱で大人しい少女だった。


彼女は、自分の一族がかつて「禁忌の研究」に手を染めていたという古い記録を見つけた。それは、セレスティアが以前の研究機関で追い求めていたものと酷似していた。エリンは、誰にも知られずその研究を読み解こうとし……そして、極度の衰弱と孤独の中で死を迎える寸前、時空の狭間を彷徨っていたセレスティアの「執念の魂」と波長が合致してしまった。


エリンの魂は、セレスティアのあまりの執念と復讐の濁流に飲み込まれ、抵抗することなく消滅した。

セレスティアは目覚めた時、自分の意識と、エリンの断片的な記憶――自分を虐げた親族への冷ややかな憎しみ――を同時に手に入れていた。


「なるほど、似た者同士だったわけですね」


セレスティア(エリンの肉体)は、呟く。


「あなたが果たせなかったささやかな復讐、私が代わりに特大の葬列に仕立て上げてあげますよ。……感謝は無用です。どうせ私たちは、同じ地獄の住人ですから」

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