世界の終わり級の 1
「しかし、あんな天災。いや世界の終わり級の力に対抗できるのか、いくらあんたでも?」
そう言いながらも、彼なら何とかしてくれるのではないかと思ってしまう。その彼が、珍しく、何か迷っているような、悩んでいるような顔をしていた。彼も実はどうしようもないと?とは感じたが、それで失望、絶望感をあまり感じはしなかった。“俺をたよってくれよ!”“私が支えてあげる”と期待した、皆が。
「なあ、あれを解決したら、とりかえしもつかないくらいに、脅威に感じられるだろうな。私はいい、また逃げるから…。でも、君たちが…今度はとばっちりを受けて…。黒幕がいて、その企みを私達が潰したとなると…。」
と呟くのが聞こえてきた。
それに答えるすべを誰も持っていなかった。
「何言っているんだ。今度は、置いていかせないぞ!」
と言いたかったが、彼の言いたい意味がわかると、その言葉がどうしても出てこなくなった。
「で、…策は考えているのよね?」
ようやく出てきたのは、身勝手としか思えない言葉遣いだった。
「あの戦車とやらも使うのか?」
「ああ、使う。一気に、内部の中央まで行くのに助かるからな、私と魔王がな。」
「えー!ぼくも行く!いや、ぼくが行く!」
「駄目じゃ、強い吾ではないとな。こやつとともに強くなっている吾でなければな。今夜も、ベッドの上で頑張って、より強くなろうかの?」
「う~!」
「残念ながら、夜まで待ってくれそうもないな。」
それは動き出した。彼には、それが分かった。皆を予定の配置につかせた。
彼の脳内に、悲哀の感情が、流れ込んできた。その災悪の波動に同調したせいかもしれない。それが、彼の配置した中に入りこんだ時、彼は戦車に、元魔王と共に乗り込んで、その中に進んだ。




