57.ドラーメン
「ル……じゃなかった、破壊龍! 一気に決めろ!」
『分かった!』
確かにココロちゃんの言う通りかもしれない。
相手は得体のしれないモンスター、なにかされる前に勝負を決める!
私は魔法を一気に発動させる!
まず【マジカル☆ファイア】を右手に!
黒炎が私の右手にまとわりつく!
そして、更に【バチバチ☆スパーク】を発動!
左手に黒い電気がまとわりつく!
これで準備完了!
真っ正面から、ドラーメンを迎え撃つ!
「いっけえええええええええええええ!! ドラーメン!!」
ショコラさんが叫ぶと、ドラーメンの勢いは増した。
私はそんなドラーメンに両手を叩きつける。
「ノワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
大きな爆発が起きた。
ドラーメンが吹っ飛び、ショコラさんも「ノワアアア!」と、叫びながら爆風で吹き飛んだ。
「ドラーメン戦闘不能! 破壊龍ちゃんの勝利です!」
やった! 勝ったよ!
私は変身を解除し、ココロちゃんと一緒に、ショコラさんの元へと行く。
「いてて……負けちったか……強いな、レディ達」
私達はショコラさんと握手をし、別れた。
ショコラさんはこれをきっかけに、コマ職人を目指しつつ、働き始めることを決めたみたい。
☆
「1回戦突破だな!」
「だね!」
私とココロちゃんは、各選手に与えられた控室に行き、休憩をしている。
ちなみにここにも謎の技術かスキルかで作られたディスプレイが設置されていて、他の選手の戦いを見ることができる。
今は休憩室に来たばかりだったから、電源切ってあるけどね。
さて、さっき買ってきたメロンソーダでも飲みながら、見ようかな!
私はディスプレイの電源をオンにした。
「師匠!?」
「あのモンスターは……!」
私とココロちゃんはビックリして、かたまってしまった。
だって、あのモンスターは……!
『とどめだ! スーパースカイトルネードアロー!!』
『ヘラッ!』
なんと、師匠のモンスターはチョココロネダンジョンにいた、白い羽の巨大ヘラクレスオオカブトだった!
そして相手の「スッポンっす」さんのモンスターは、選手名の通り、大きなスッポンだった。
師匠のヘラクレスが物凄い速さで、スッポンを通り抜けるように低空飛行すると、相手は体制を崩し、その後なぜか発生した赤い竜巻によって、空へと打ち上げられる。
そして、師匠のヘラクレスの姿がない。
ということは、あの竜巻の中で次々と相手に攻撃を仕掛けている!?
ここからじゃ何が起こっているかよくわからないけど、かなり強そうな技だ……!
そして数秒後竜巻がおさまると、スッポンは地面に落下し、HPゲージは0となった。
「す、すげえ!」
「う、うん」
これはなんとしてでも、この技を攻略しないとね……!
とりあえず、これでAブロックの1回戦は全て終了だ。
その後、ソラちゃんの試合も見た。
対戦相手は毒を得意とする蛇のモンスターだったけれど、メカキメラのライムには効かなかったみたいで、ソラちゃんが2回戦への駒を進めた!
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~トーナメント表~
〇青メッシュ
×ショコラ
〇イヌムスメ
×イカムスコ
〇たこ焼き
×スプラドォーン
〇ブラックノヴァ
×スッポンっす
×こんにゃく侍
〇アバレンナー
〇男爵コロッケ
×人参ハンバーグ
〇ミラクル
×ギンタマン
〇デス抹茶
×ベルトコンベア
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青メッシュ=御剣 心
ミラクル=吉村 宇宙
ブラックノヴァ=山本 鏡
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