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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
下巻・第一章 国王軍、ソワソンからコンピエーニュへ/詩と予言

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下1.7 荒廃した国の悲惨な人々(3)ジャンヌの死期と望み

 ランス大司教のかたわらで騎乗しながら、ジャンヌは「ノエル!(万歳)」と叫ぶ農民たちを優しい眼差しで見つめた。美しい王の到来をこれほど喜ぶ人たちを見たことがないと言った後、彼女はため息をついてこう言った。


「神よ、私が死んだら、この地に葬られるほどの幸運に恵まれますように」[38]


 このとき、おそらくランス大司教は、「ジャンヌの死が近づいている」ことについて、彼女の「声」から何か啓示を受けたのではないかと知りたかったのだろう。


 ジャンヌは以前からしばしば「長く生きられないだろう」と語っていた。


 大司教は、当時広く知られていた予言、すなわち「乙女ジャンヌ・ラ・ピュセルはシャルル王とともに主の聖なるエルサレムを奪還した後、聖地で死ぬ」を知っていたに違いない。


 この予言は、ジャンヌ自身によるものと考える者もいた。

 彼女は告解司祭に「自分は異教徒との戦いで死ぬ」と告げており、自分の死後について「神は《《ローマの乙女》》を遣わして後継者とするだろう」と語っていた。[39]


 そして、ルニョー卿(ランス大司教)が、そういう話をどこまで信用すべきかを(利用価値を)熟知していたのは明らかである。いずれにせよ、その理由であれ他の理由であれ、彼は尋ねた。


「ジャンヌよ、あなたはどこで死ぬつもりなのか?」


 それに対して、ジャンヌはこう答えた。


「神の御心のままに(神が望む場所で)。時間も場所も私には分かりませんし、あなた以上に何も知りませんから」


 これ以上の敬虔な模範回答はないだろう。

 この会話に立ち会っていた「オルレアンの私生児」卿は、何年も後に、ジャンヌがこう付け加えたのを覚えていると言った。


「でも、もし神の御心ならば、私は武器を置いて、父と母に仕え、兄弟姉妹と一緒に羊の世話をしながら暮らしたいと望みます」[40]


(⚠️補足:ジャンヌが言ったとされるこの発言は、裁判の証言集に基づいているが、実際にはジャンヌの姉(妹)は1人しかいない上にすでに亡くなっている。残る兄弟のうち2人はジャンヌと行動を共にしており、現実と矛盾が生じる。著者アナトール・フランスは、当時の事情に疎い人物が、ジャンヌを「無垢な羊飼いの少女・預言者」として印象付けるために捏造した可能性が高いと推測している)


 もし本当にそう語ったのなら、それはきっと暗い予感に悩んでいたからだろう。しばらく前から、ジャンヌは自分が裏切られていると信じていた。[41]


 もしかしたら、ランス大司教が自分に悪意を持っているのではないかと疑っていたのかもしれない。


 しかし、大司教が、これほど目覚ましい成功を収めてきたジャンヌを今さら排除しようと画策していたとは考えにくい。むしろ彼の意図は、彼女をさらに利用することにあった。


 とはいえ、大司教はジャンヌのことが好きではなく、ジャンヌもそれを感じ取っていた。


 大司教はジャンヌに相談することも、評議会の決定事項を伝えることもなかった。ジャンヌもまた、あれほど豊富に受け取っている啓示がいつも軽んじられていることにひどく苦しんでいた。


 大司教の面前で、ジャンヌが願いと不満を口にしたのは、ささやかな愚痴だったと解釈できないだろうか?


 確かにジャンヌは、不在の母を恋しく思っていた。 だが、村の乙女に戻って、かつての平穏な生活に耐えられると思ったのは間違いだ。ドンレミ村にいた頃のジャンヌは、野原で羊の世話をすることはめったになく、家の中で家事をすることを好んでいたではないか。[42]


 王や貴族たちと共に戦いを繰り広げた後、故郷に戻って羊を飼わなければならないとしたら、ジャンヌは半年もそこにとどまっていられなかっただろう。


 もはや、「ジャンヌは神に遣わされた」と信じる騎士たちと共に生きる以外の人生は考えられなかった。全身全霊をそこに注ぎ、糸巻き棒とは決別したのである。

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