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EX2(2.5章).女神の呼び出し



 われらが勇者パーティは、山奥にてキャンプを作っていた。

 水の湧き出るポイントを早々に発見できたのが功を奏したのか、日が暮れる前に休息準備をとることができた。


 旅立って一週間。

 次なる目的地は、この巨大な山脈を超えたところにある町らしい。ワープとか使わせてくれたらいいのに。


 そんなことを考えながら、俺はごろんと横になる。

 ふぅ……。今日はこのまま寝入ってしまおうか。

 幸いにも魔物除けは明日の朝までは持つ。

 それに襲撃があったとしても、メアが率先して暴れだすだろうからな。目覚まし代わりにはなる。


 女子二人が水浴びへと趣き暇を持て余しているた俺は、うつらうつらとまどろみの世界へと誘われる。

 さよなら現世。こんにちは夢の国。

 一時期の疲労を捨て、明日への扉を掻い潜ろう――――


『オッス、リョーチン。暇してる~?』

「うおわああああっ!」


 大の字に寝そべった俺の股の間の地面から、にょきりと頭が生えてくる。

 健康的な褐色の肌、開いた胸元から見えるたわわな乳、スーパーモデルのような整った顔立ちに、軽薄そうな喋り方。


「ルッ、ルミエラっ!? え、なん、何でお前も股間から!?」

『も?』

「い、いや、何でもない……」


 厳密に言えば、サリエナさんのように俺の股間自体から出現したわけではないので、一緒にするのは違うのだろうけれど……。女神って地上側に来るときって、人のまたぐらからしか出現できない決まりでもあるのか……?


『そっちの世界の神話とかも、右足と左足の性行為で子供作ったとか、ワケ分かんないのあるジャン? そういうもんだよ~』

「そ、そういうもん、なの……?」

『や、まぁ違うケド』

「じゃあ何で言ったんだよ……」


 というかそんな神話があるのか。そういうの全然詳しくないからなぁ俺。


「そ、それで……、何か用なのか?」


 よく見るとこのルミエラは実体ではなく、ホログラムめいた魔法映像だった。

 それにしては色々なところがチラチラ見えて目の毒というか保養というか……。


『そそ、用事用事~。

 ……今はメアっちたちもいないみたいだし、秘密裏に来てみました☆』

「だったらもうちょっと静かに来てくれよ……。盛大に驚かせといて何が秘密裏か」


 そんなこんなで言われるがまま、いつものごとく天界へ。

 だんだん親戚の家に遊びに行くくらいの感覚で天界へ赴いているが、本来コレすごいことなんだよな?


 どんどんいろいろな感覚が麻痺していくなぁと思いながら、俺は門を潜るのだった。










「――――それで、どうかしたのか?」

「あ、リョーチンおっす~」

「ご無沙汰しております、魔王」


 天界へと向かうと、そこにはきちんと実体を持ったルミエラとサリエナさんが待っていた。

 どっちのセンスなのか、相変わらず学校の教室めいた空間セットだ。不良ギャルと真面目教師みたいに見えてきてしまう。


「そういえばメアと一緒に行動するようになって、俺一人でこっちに来るのは初めてですね」


 メアには話せないこと、だったか。

 この間の一件があるから、ルーリーみたいに俺を騙すようなことは考えていないとは思うけれども。特殊な状況っていうのはやはり落ち着かないな。

 そんな俺の思惑を読み取ったのか、ルミエラはひらひらと手を振りながら言う。


「あぁ心配させちゃったらゴメンね~。前みたいにそっちを(たばか)ったりはしないから、安心してチョ」

「ただ、勇者に聞かせると……、あまりよろしくないかもしれませんので。貴方だけをお呼びしたというわけです」


 メガネに指を添えつつサリエナさんも続く。

 ふむ。メアに聞かれるとよろしくない話、か。

 アイツに秘密を作っておくのはパーティとしては引っかかるが……、ただ、話がこじれそうな状況もこれまでに何度かあったのも事実。いないほうがスムーズに話せるというのもあるのかもしれないな。


「いいですよ、聞きましょう。

 でも、内容如何によっては、きちんとメアにも伝えますからね?」

「えぇもちろん。我々はこの話が、彼女に伝わる前にあなたの意見を聞いておきたかっただけですから」

「俺の意見……?」


 俺の疑問にルミエラが「そうそう~」と頷き続けた。


「まずは確認なんだけど~……。リョーチン、マジであのハーピィ亜種の騎士ちゃんを、これからも連れ歩くつもり~?」

「ハーピィの騎士って……、シャルエールのことか? まぁ……、そりゃあ勿論」


 本人たっての希望だし、メアとも俺とも気が合ってる。

 いて欲しい、心強い仲間だ。


「ふ~ん……。それじゃあたぶん、死ぬかもよ、あの子」


 俺の返事に対し、

 いつもの調子とは真逆の、冷たい声でルミエラは言い捨てた。


「……え!? は、はぁ!? 死ぬ? それって、どういうことだよ!」

「だってあの子……、さすがに弱いと思わない?」


 弱い……。

 弱いか? シャルエールが。


「内面的な強さの部分は、そりゃあ良いモノ持ってるかもだけどね~。

 ……強さを求めて格上のリョーチンたちに着いてくる。それも、何不自由ない貴族の家を飛び出して。涙の別れも経験して」


 うんうん、美談だよね~と、腕組みをして彼女は頷いている。



「ただ……、決意(それ)強さ(これ)とは話が別っしょ?」



 そう、鋭い瞳で言い放つ。

 俺がその瞳に気圧されていると、サリエナさんがふぅとため息をついて、言葉をはさんできた。


「ルミエラの物言いに混乱、もしくは立腹するのは分かりますよ、魔王」


 言いながらサリエナさんは、彼女の頭をこつりと軽くたたいた。

 ゴメンゴメンと、いつものノリに戻り、ルミエラは舌を出す。


「ただ彼女の言い分は、真実ではあります。

 確かにシャルエールは申し分ない強さを持っている。――――しかしそれは、あくまでも人間域での話(・・・・・・)です」


 人間としての、レベルか。


「貴方も気づいているでしょう?

 例えば。魔王が率いていた、十六魔軍将、八兵魔団、近衛四天王。それのどのレベルに彼女がいるのか。冷静に考えてみてください」

「シャルエールの、現在の実力……」


 魔力を譲渡しない状態の……、彼女のチカラ。


「……、……」


 彼女はクリスタルの洞窟に潜る前と後では、別人のような強さを身に着けた。

 それはおそらく、精神的な『吹っ切れ』によるものだろう。

 自身の体との折り合い。俺たちという理解者の出現。

 それにより、驚くべき成長を見せた。


 ただ――――


あの(・・)メアの強さと比べると……、そりゃあ、見劣りしますけれど……」


 最後に平原にて大暴れしたメアの姿を思い出す。

 あれは、人知を超えている。

 完全に人の域を逸脱した強大さだ。


「それではシャルエールは今後、あの強さについていけると思いますか?」

「それは……」


 難しいだろう。

 そもそもメアの強さは、この星の歴史上で考えてみても、特別レベルだそうだから。


「ちょっとちょっと~、アタシに注意したくせに、サリエナのほうがリョーチンを追い詰めちゃってんジャン~」

「おっと、これは失礼」


 冷徹な目を向けていたサリエナさんの胸を後ろから揉みしだきつつ、ルミエラは言う。


「的確に先端を狙うのはやめなさい、ルミエラ。興奮します」

「だったらもうちょっと表情変えなよ。まぁいいけどね~。

 メンゴ、リョーチン。アタシら何も、リョーチンを追い詰めるためにこの話を出したわけじゃなくってさ~」

「え……?」


 考え込んでいた俺に対し、朗らかな声が飛んでくる。


「ただ~、一応事実を確認してほしくってさ~」

「えぇ。現状おそらく、どれだけ強くなってもシャルエールは、近衛四天王くらいの強さにしかならない。

 そんな者のまま(・・)あなた方の傍にいれば、いずれは命を落とすことになると」

「な、なるほど……。ん? そんな者の、まま?」

「えぇ」


 疑問にうなずきつつ、サリエナさんは言う。


「ならば、その現状のままを変えればいい。

 シャルエールには、死地を潜っていただき、否が応にもレベルを引き上げていただきます」

「メアっちレベルとはいかないまでも……、全盛期のリョーチンの、六割か七割くらいには、なってもらわないとね~」


 俺の七割くらい、か……。

 自己評価を高くもつわけではないけれど……、確かにそこまで強ければ、例えばクリスタルゴーレムレベルにでも、余裕で勝つことができるだろう。

 そうなってくれれば、これから先もっと強い奴らが出てきたとしても……、自衛することは可能だ。


「そして……。強くなってもらうのは、貴方もです、魔王」


 美しき人差し指で俺をさし、サリエナさんは言った。


「え……、お、俺!? 俺も!?」

「もちろん」


 そう首を縦に振り、彼女は続ける。


「貴方は現状、ルーリーからのチート魔力を一旦取り上げられ、アールメイア・エトワールの魔力を借りることで、以前の強さを引き出している。

 習得している強さはそのままですが、それを出力するエネルギーは、あくまでも彼女のもの。そうですね?」

「ま、まぁそうっすね……。そうじゃないと……、流石に戦えませんから……」


 本当は戦わないのが一番なんだけどな!

 勝てることは分かってても、やっぱ敵と対峙するとドキドキするし。


「そこをどうにかしていただきます。

 元女神・ルーリーからのチート魔力を、一旦あなたの中に戻しますので、コントロールする術を身に着けてください」

「はぁ……、なるほど。

 前と同じような状況に戻るわけですね……?」


 つまり魔力分配とかがない状況にもどるってことだろうか。

 それならそれで、メアとの分配をわざわざ決めなくて良いから助かるな。

 しかしコントロール。コントロールと言われてもねぇ……。


「結果的なものは同じですが、状況は違います。

 勇者にはもちろん、十全の力が戻ります。が、貴方が違う」

「俺が、違う……?」


 どういう意味だろうか。よく分からない。

 超強い魔力(勇者のチカラ)を持つメアと、女神から与えられたチート魔力を持つ俺。

 前と状況は同じに思えるけれど……。


「そのチート魔力を管理してる女神がいなくなっちゃったからね~。

 実は~……、リョーチンにその魔力が残り続けてたら、どっかで暴走しちゃってたかもしれないんだ~。だから没収してたの☆」

「えっ!」


 なにそれ、怖い。

 そんな爆弾だったのか、俺のチート魔力。


「どこかで例えが出た、『泥水』。言いえて妙ですね。

 濁ってはいますが、色はついている。もしもこれを、完全に混ざり切った状態にすることができれば……、とても強力なチカラとなるでしょう」


 ただしと彼女は続けて。


「使いこなせなければ、血栓のように詰まって、爆発・暴発をします。それも、致命傷になりかねないほどに」


 ごくりと。俺は唾をのむ。

 ルーリーの思惑はさておき。

 あの魔力は、そんな管理下に置かれていたからこそ、安全に使うことができていたということだったのか。

 そしてその管理者(ルーリー)がいなくなってしまったので、それを取り扱うのは危険だと。

 そして……、そんなものを、俺に返す?


「つまりは、修行編ですね」


 サリエナさんはくいっとメガネを上げて、ルミエラ、と短く言った。

 それを受けてルミエラが、オッケ~と返事をして、タブレット魔法よろしく中空に映像を映し出した。


「な、なんだ……? ここ」


 おどろおどろしい空間が広がっていた。

 大地は枯れ、どこもかしこもひび割れている。それに草木や花々も、汚染されているのか黒く干からびていた。

 周囲には大量の、邪悪なオーラを纏う魔物の群れ。

 見たことあるようなものが大半だが、あまりにも獰猛すぎる。


魔界(・・)が、侵食してきてるんだよネ~……」


 口調はそのままだが、真面目なテンションで言うルミエラ。

 それに続き、サリエナさんも口を開く。


「バイダートン国の南西。あなた方が現在向かっている方角の、更に先の地域になります。そこが……、一部、魔界に食い尽くされようとしています」


 言っている意味はあまり分からなかったが、どうやら相当まずいことになっているだろうことは理解できた。

 コレ……、現在の地上の映像なのか。


「と言ってもまだ軽度なものでサ。たぶんメアっち一人でも、どうにかなるとは思うんだよね?」

「あぁ、そうなんですか……。それは良かった」


 俺がほっと胸をなでおろすと、ルミエラは方眉を上げながら、挑発的に言う。



「ただ、これが第一の試練。

 メアっちには~、ここでシャルエールを鍛えてもらう」



「――――そ、それって、」


 俺の言葉が出切る前に。

 にやりと笑って、彼女は続けた。


「この魔界域で、ナメプ(・・・)しろって言ってんのよ。

 勇者なんだし~? 人ひとりくらい、成長させてみなきゃね~?」

「…………、いやい、……や! メアにそんなこと、できるわけないでしょ?」

「できなければ、シャルエールが死ぬだけですよ、魔王」

「ッ!」


 俺の言葉にサリエナさんが容赦なく事実をつきつける。


「仲間が増えるということは、頼もしさや楽しさだけが付随することではありません。

 時に足を引っ張り、時に煩わしい。プラスに働くこともあれば、マイナスに働くこともある。勇者を見ていれば、それは分かるでしょう?」

「……それは」


 それはさすがに言いすぎにしても。

 でも、確かにそうだ。

 メアだって、俺という枷をつけられたことで。

 これまでの自由はなくなった。けれど代わりに、何だかんだで楽しんでいる部分も見受けられる。

 パーティとはそういうもの、か。


「自分たちより弱き者を仲間に入れたのであれば、それを守る義務が発生します。

 そしてここでいう『守る』という行為は……、強く育てること、です」

「強く……」


 自衛してもらう。

 そうだ。シャルエールのレベルに合わせてレベルを抑えていても、いつか必ず危険な目に遭うことは避けられない。

 俺たちは普通の冒険者のように、ランクを選んでクエストを行えるわけではないのだ。


 だったらシャルエールにも、

 仮にこの先、仲間になるような人物にも、

 強くなってもらわなければならないのだ。


「まぁ……、互いに守り合うことも難しいかもしれませんしね。常に一緒に行動できるか、分からないわけですし――――」


 俺がそう呟いたと同時だった。


「おっ、リョーチン冴えてる~♪」

「変なところで鋭いですね、貴方は」

「へ?」


 二人の女神は俺を見て、お褒めの言葉をかけてくれる。

 おう? 何だか嫌な予感がするぞ。

 こういうときの俺の予想は、だいたい当たるのだ。


「リョーチンは、メアっちたちとは別行動~。

 そっちはそっちで、チート魔力の制御の修行をやってもらうから☆」

「は、はぁああああ!?」

「ありゃ、なんという驚きの声」

「い、いや、そりゃ驚くだろ! え、メアと別行動!?」

「そんなに嫌?」

「い、いや……、嫌っていうか……」


 それは。

 大丈夫なのか?


「あいつに枷とかつけないで、平気なのか……? ただでさえ大地を崩壊させるようなチカラを見せたってのに……」


 しかもあれでも九割だ。

 それが今度から、十割に戻るんだろ? 魔界域をどうにかできたとしても、その土地ごと消滅しちまうんじゃないのか?


「大丈夫大丈夫、アタシが管理すっから。それに……、今のメアっちなら大丈夫っしょ?」

「今のメアなら?」


 どういうことだろうか。

 メアの極悪性は、変わっていないと思うんだけれども。

 そんな俺の心配を汲み取り、サリエナさんが静かに口を開く。


「いえいえ。魔王のおかげで、だいぶ変わりましたよ、彼女は。

 以前ならあんな風に、他者と関わって笑うことなどあり得なかったでしょう」


 新たに映像が映し出される。

 水浴びをしているメアとシャルエールの姿だ……って! 二人とも全裸なんだが!

 不意打ちでなんてものを見せやがるんだ!

 俺は視線を慌てて外しながらも、メアの表情を思い返しつつ言う。


「まぁでも確かに……、笑ってましたね」


 シャルエールが仲間に加わってからというもの。

 極悪な、悪だくみめいた笑いだけではなく。楽しそうに笑う姿も増えていた。

 これまで通りに見せかけて、少しずつ変わっていってるってことなのだろうか。


「どのみちメアっちとシャルエールには、アタシがつく予定だからね~。そこはきっちり管理してアゲルから」

「魔王は私と行動していただきます。

 こちらもこちらで、異変が起きている場所がありますのでね」

「……つまりは、修行しながら、そこにいるやつらも倒せと?」

「えぇ。……腕試しには、丁度いいでしょう?」

「なるほど……。だから別行動、か」


 シャルエールは、自衛できるほど強くなることが目標。

 メアは、シャルエールを殺さないようきちんと育てるのが目標。

 そして俺は、みんなを守れるほどの力を持つことが目標。


 せっかくできた新しい仲間だったのだが。

 一時的にとはいえ離れるのは、確かに悲しくはある。が、これも、必要なことか。


「――――わかりました」


 俺が頷くと、サリエナさんは少しだけ微笑んで俺に言う。


「私たちは、貴方のハーレム制作とやらを、支える方針に致します」

「そーそー。面白そうジャン~? やるならとことんやっちゃいなよ」


 隣でルミエラは頷き、指で円をつくる。

 ……オッケーってことだろうかと思っていた矢先、もう片方の人差し指をその円の中に出し入れしていた。やめなさい、お下品だから。


「強いものをより強くして、更に強大な敵に立ち向かう集団を作る。良いと思いますよ、私は」

「そいつら全員幸せにすることが条件だけどネ☆」

「二人とも……、ありがとうございます」


 メアが言い出した、ハーレムという概念。

 つまりそれは、俺にハーレムの主になれってことで。

 トップに立つソイツは、みんなを守る義務がるんじゃないかと、薄々は思っていたのだ。


「俺にできるかは、その、分からないんですけれど……。強くなってみます」


 正直、『弱い状況から強くなる』ということが、俺にできるかは分からない。

 これまでは、弱いか強いかの二択だったから。

 けれどまぁ……、頑張ってみるのも面白いかもしれないな。


「それでは――――、入れていきましょうか、魔力」

「オッケ~。……んじゃリョーチン、ちょっと服脱いでみようかぁ?」

「えっ!? え、ナニそのでかい注射器みたいなの!!

 入れるって……、いやいや、そういう意味じゃあないですよね!?」

「四の五の言わない。

 ……ホイ、束縛。からの~……、全部脱ぎ脱ぎ」

「や、やめてーっ! せめて自分で脱ぐ! 自分で!」

「ありゃリョーチン……、もしかして無理やりとか、好きなタイプ?」

「変なところ見るな! 見るな! あっ……! 見んといて~!」


 しくしくと泣き崩れる全裸のオッサンと、謎の器具をもってかかる美女二人。この世の地獄絵図が完成していた。


 そうして。

 この後無事(?)、チート魔力を注入され、俺はサリエナさんと共に地上へと返る。

 メアとシャルエールにそのことを話すと、驚くことに、二人は納得を示した。


 期間は。

 一か月後。

 メア、シャルエール、俺の、

 地獄のような修行パートが、始まる。




「ちなみにワタシは結構ドライだから、シャルエールが死にそうでも助けないこととか普通にあるからなァ?」

「……アールメイアは、そういうところあるよなぁ」

「うん……。本当に良かったんだろうか、この決断」


 そ、それじゃあみんな!

 一か月後に、また生きて会おうぜ!





  三章へ続く










 第二章からお読みいただきました方ははじめまして。第一章からお付き合いいただきました方はお久しぶりです。小説のタイプはパワータイプ(になりたい)、おふなじろーでございます。


 『勇者のしつけも大変です!』第二章、これにて終了となります!

 時間はちょっと空くかもしれませんが、第三章へと続いていきますので、引き続き応援いただければと思います。






 第二章裏話。

 恒例になりつつあるやつです。





●シャルエールの話


 いやぁ……。

 第一部分書き始めたとき、シャルエールとか原型もできてなかったよね……。



 元々クール系の女神(新しい上司にあたる神)は出す予定だったんですが、それと対を成すようなイケイケ系女神とかもその場の思い付きですし、パンツ~のくだりや銀片翼のくだりも思い付きでした。

 この後の物語どうやって盛り上げようかなとぼんやり考えていたときに、じゃあこうやってみるかと。


 第一章が、最初から最後までプロットを切って書いていたのに対し、こっちは完全にその場のノリとか流れのみで突っ走った感じです。

 でもシャルエールはかなりお気に入りのキャラになりました。

 ありがとう、シャルエール。どっかできちんとメアのパンツとか被らせてあげるからね……!





●マーゴットの話


 なんだこいつ。

 なんだこいつ!


 僕のキャラ引き出しにこんなやつがいたとは、このリハクの目をもってしても……というキャラクターになりましたですわよ?


 あけすけ。高飛車な喋り方をするけど嫌なやつではない。むしろめっちゃ良い人。

 シャルエールを拾ったのだから良い人。だけど変人。

 たぶん性的な話とかもできる人。……その他もろもろ。


 そんな感じで固めて行ったら、今回のゲストキャラとして終了させるには惜しいくらいの面白キャラに……。ほんと、最後もちょっと普通に良いこと言おうとして! 株を上げなきゃいけないのは他のキャラなんだよ!


 いやぁ。

 書いていて楽しかったです。






 とまぁそんな風に。

 遊びながらも楽しく書かせていただきました。

 これもひとえに、読んでいただけている皆様のおかげです。


 まだこれからもメアとリョウスケ、そして新たに仲間に加わったシャルエールの話は続いていきます。

 どこかで見かけたら、また遊びに来ていただければ幸いです!


 それでは次の作品にて!



   おふなじろー





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