96, ハルカゼ先生のドキドキ(?)相談コーナー
「うぅぅ。」
「泣かないででぇすよぉ〜!!」
机に突っ伏したハーディの頭をふわふわもちもちとした手が撫でる。
「しかし、ハーディちゃんがここまでグズグズになる瞬間を見てしまうとはって感じですよぉ〜。」
少女と似ているような、間延びした声が後ろから聞こえる。
「すみません、アルトさん。」
「何でしたっけぇ〜、『自分の考えの足りなさのせいで大事な人を傷つけてしまったかもしれない。』でしたっけ。」
「はい。大事な人を傷つけてしまったかもで⋯、傷つけたことにも別の人に指摘されるまで気づけて無くて。」
「あたしもでぇすねぇ〜、今ピロットと喧嘩のまっさいちゅうでぇすよぉ!!」
「ハルカゼとハーディちゃんは全然違うと思うんですけどぉ。」
ピロットとは、ハルカゼちゃん曰く、
『あたしの唯一のお友達で、好きな人なのですねぇ〜!!きゃぁー(言ってて恥ずかしくなった)』
らしい。
「あたしが間違えてピロットのことジェーン兄ちゃん(アルトの友達)って呼んだからね、不倫だぁって怒られたの。あとは、この前ピロットの部屋に驚かせようと思って鳥さん置いてたら怒られたのぉ。」
頭上で可愛らしいようでえげつない暴露が始まった。
この2人はコップを補充に来たところで泣き崩れたハーディに鉢合わせて、なんとなくそのまま残って甲斐甲斐しく慰めてるところだ。ちなみに、配達はここが最後だから安心してね!!らしい。
「よしよしですよぉ〜!!」
「アルトさんの妹さん。良い子すぎますよぉ。」
「ハルカゼは自慢の妹ですよぉ!!」
明るい2人に挟まれたおかげで、幾段かマシにはなるが、それはただ現実逃避してるだけだ。
(このまま気まずくなるんですかねぇ。お店も来てもらえなくなるんですかねぇ。)
最悪な状態で最初に戻るだけだろう。
「はぁ、昨日の私が嫌いです。」
「ハーディお姉ちゃんって、その人のこと好きなんですかぁ〜?」
「⋯⋯んぇ?」
ハーディは顔を上げた。思いのほか近くにハルカゼがいて少し驚く。
「そりゃあ、いいお客様ですし、強いですし、かっこいいですし、命の恩人なので。」
「そうじゃなくて、恋愛的な意味ですよぉ〜。」
「?」
(好きってそっちですかぁ。)
ハーディはゆっくり起き上がった。
「ねぇ、ハルカゼさん。恋愛的な好きって、どんなのですか?」
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