81, 走る果実でパーティーを
「これで⋯⋯全部か?」
「ですね。」
ハーディは目の前に積まれた果物(?)の山を見上げた。
「豊作ですね!!」
「これを見てそう言えるのハーディくらいだと思うよ?」
「もう疲れたー!!」
「おかしい。俺ら、休憩でハーディさんの店に行っただけのはずなのに。」
「楽しかったー!!」
魔法騎士団の騎士たちは一仕事終えたと言わんばかりにスッキリした顔で地べたに座り込んでいる。
「ザナさん、ローツさん。」
「なんや?ハーディちゃん。」
「この実ってどうします?」
「え?まぁ、地道に食べ進めるかもなぁ。」
「量わややけど、こればっかりは仕方ないしなぁ。」
「良ければ、私がこれを使って何か作っても?魔法騎士団の皆さんもお腹空いてるでしょうし。」
「全然かまわんで。」
「むしろハーディちゃんは良いん?」
「はい!!」
○△○ 数時間後 ○△○
「できました~!!」
「へぇ~!!」
「これはまた⋯⋯量すごいな。」
長机の上に並ぶのは、果物を使ったパイ、果物を使ったジュース、コンポートもどき、焼き果物その他諸々。
「この果物って、名前何ていうんでしょうね。」
「そもそも、これを果物として認識しているのハーディくらいだよ。」
「え?」
シャルルはハーディが持とうと試行錯誤していた瓶いっぱいに詰められたジュースを軽々と持ちながらハーディを見下ろした。
「料理得意なんだね。」
「素材が素晴らしいんですよ!!」
「へー。謙虚なことで。」
ハーディはザナとローツから貸してもらった皿を持ってシャルルと机に向かう。
「これ、食べ切れますか?」
「楽勝。いま来てる団員、団の中でトップクラスに食い意地のある奴らだから。」
「団長ー、食べ盛りって言ってくださいよ~!!」
「そうっすよー!!」
通りかかった団員がハーディに、『魔法使うし体力使うし、結構腹減るんだからね?!』と言って去っていく。
「魔法騎士団って、やっぱり大変なんですね。今回はありがとうございます。」
「いや。魔物(?)討伐は俺らの本業だし。」
シャルルはそう言うと、どこか遠くを見つめた。
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