80, 遡ること約1日前
「ありがとうございました!!良ければまた来てくださいね!!」
ハーディはお客さんの女性2人を見送り、店の中に戻った。
(何か新しいジュースの案は無いでしょうか。)
せっかく秋になって来たのだ。秋のスペシャルメニュー的な物が欲しい。
「というか、作ってみたいです⋯⋯。」
いつもお店に来てくれる魔法騎士団の人たちや近所のおば様達は今のままでも充分種類があるよと言ってくれたが、そうじゃない。
「いろんなジュースを飲んでみたい。」
例えば、誰も試したことのないようなもので。
例えば、一見ヤバそうなものから取れる美味。
「うーん⋯⋯⋯。」
「お?ハーディちゃん見つけたで!!」
「ようやったわ。ザナちゃんだけやったらここ見つけられんかったわ。」
「??」
入り口の方へ向き直れば、そこにはザナとローツがいた。
「ザナちゃんの特徴は何と言ってもこの水色の瞳!覚えとってや〜。」
「いや、双子の弟のウチも同じ瞳の色やがな。」
「じゃあ、桃色の髪の毛と口の左側のホクロが特徴やわ。」
「特徴はそうもコロコロ変わらんて。そういうウチの特徴はザナちゃんよりも濃い濃いこのワインのような赤い髪の毛と口の右側のホクロやな。」
「わぁー!!どうされたんですか?何故王都に?」
ハーディはカウンターから出て2人に近づく。そんなハーディをザナは優しく撫でた。
「ハーディちゃんに会いに!!」
「って言えたら良かったんやけどなぁ。実はちぃと問題ができてしまったもんで。」
「え?」
「冒険者ギルドってどこか分かる?」
「冒険者ギルド⋯⋯、ここの地区には無いですね。」
冒険者ギルドは確か西の街門の近くにあったはずだ。
「あちゃー。来る地区違ったかー。」
「ここの辺にも強い人居るって聞いたんじゃけど。」
「はぁ。」
(もしかして、シャルルさんたちですかねぇ?)
「祝福の実の畑にさ、走る果実がでたんよね。」
「走る果実?」
突然ザナの後ろから伸びた影に3人は驚いた。
「シャルルさん!!あ、ヨハンさんたちも!!」
そしてそのままお店を飛び出して、前話に戻る。
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