↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
17/172

16, 団長シャルル

紅く燃える炎が彼の近くで勢いよく爆ぜる。

それを難なく躱した彼に、今度は激しい剣撃が襲いかかった。彼は剣の平らな部分を敵の剣にぶつけ、宙へとそれを跳ね飛ばし、そして次の敵の処理に取り掛かる。

囲まれたときは魔法を使って宙を駆け、至近距離に入りこまれたときは胸ぐらを掴んで投げ飛ばす。


(⋯⋯きれい。)


人数の差なんて気にならないとでもいうように、まるで踊っているのかのように滑らかで、洗練されたシャルルの動きを、ハーディは瞬きも忘れて見入った。



『お前ら、全員で俺に攻撃してみろ。手段は問わない。一度でも攻撃が入れば、お前らの勝ちだ。』


ハーディから離れた後、シャルルは他の騎士たちにそう言った。


『えー?!無理っすよ本当に。』

『観客の前で団長を負かせてしまうこと、恨まないでくださいね?』


軽口を叩きながら騎士たちがわらわらと集まってきて、そして訓練という名の戦いが始まった。

ハーディがいつも見るあの気怠げな雰囲気は鳴りを潜め、代わりに、圧倒的な強者がそこに居る。細められた漆黒の瞳は、状況判断のために周りを見渡し、その指先はきれいな魔法を作り出す。


(⋯だから、どんなにサボる団長でも、団員さんたちは信頼して、慕っているんだな。)


やるときはちゃんとやるタイプ。やればできる子。

そんな言葉が湧き上がるが、今の彼を表現する的確な言葉は何一つでてこない。


「⋯、かっこいいな。」


(まぁ、サボるのは本来、やったらいけないことだけどね⋯。)


そして数分後、とうとう体力を使い切り地べたに倒れ込んだ騎士たちで、シャルルがミステリーサークルを作っていたのは見なかったことにしよう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。