3/4
2
お昼を過ぎると、食堂はシュラン様達が来た事もあり、言葉では言い表せない忙しさになった。
そのおかげで、私は調理と洗い物で厨房から出る事も無く無事に過ごせた。
2時間もすると洗い物もほぼ終わり、シュラン様達も今は食後のコーヒーを楽しんでいる。
洗い物が終わったら、休憩しても大丈夫と女将さんに言われたので、食堂裏にある木の下のベンチでお昼を兼ねて休憩していた。
「…君は変わらないね」
いきなり、声を掛けられたのでびっくりして悲鳴を上げそうになった。おそるおそる振り返るとそこにはシュラン様が居た……。
人は驚き過ぎると声が出ないと言うのは本当だった。
『………っ』
「そんなに驚かなくても良いんじゃないかな?…ミア」
『シュっ…シュラン様…』
「なんだい?」
『あっ…す、すみません』
私は立ち上がり急いで頭を下げる。
「いや、そんな事しなくても良いよ。旧知の仲だ。」
『ですが‼︎』
「僕が良いって言うのだから、良いじゃないか。」
『……シュラン様』
私の戸惑いを浮かべた表情を見て、笑うシュラン様。その笑みは昔と変わらず、人々を魅了する。
「僕は……君を許せないかもね…」
微笑んでいるが、射抜く様な目で私を見ていた。




