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『………』
私は何も言えなかった。言える権利など元から無かったのだけど…。
「君は、さっきから俯くか僕の名前を言うだけだが、悲劇のヒロインでも気取っているのかい?」
『違います‼︎…悲劇のヒロインなんて……。私はそんなつもりは無いです。』
「本当にそうかな?君の顔を見ると自分ばかりが悲しい目にあっている風に見えるよ」
『そんな‼︎私は‼︎』
「確かに、君にそんなつもりはないかもしれない。けれど、確実に1人の人間を不幸にした事実は変わらない」
『えっ……』
「私が言えた義理では無いがな」
『………』
「だんまりが得意だな。…まぁでも君も苦労したみたいだし、これ以上はやめておこう。私も大人気なかった。すまない。」
『……こちらこそ…すみませんでした。』
「それは何に対しての謝罪かな…。あれから7年。世の中も人も変わるのには十分な時間だ。……そろそろ戻らないといけないな。また、会える日を楽しみにしているよ。」
そう言うと、俯いたままの私を残しシュラン様は去って行った。
7年……か。
まだ、7年…。されど7年…。
私は…………。
変わってしまったのだろうか……
世界でたった1人の人を不幸にする程に……。
澄み切った空とは裏腹に私の心は曇天の様だった……。




