25狩り目
話の内容は気になってはいたが、無理に聞き出す訳にもいかないので後でと言った唯夏を待つ事にして。
唯夏は休憩時間や昼食時に何かを口に出そうとしたが結局は、その口を閉じてしまった。
そして学校が終わり今は下校中。たくさんの人がいる駅近くを唯夏と二人、並んで歩く。
そうして、駅の真ん前に見える公園が見えて来た頃にポツリと
「話、聞いて貰っても……良い?」
唯夏が言った。
公園内は、塗装が所々剥がれたベンチに錆び付いた滑り台とブランコ。
少し離れた場所にもっと新しく遊具の沢山ある公園が出来た為か公園に子供は居なかった。
そっとベンチに腰掛けて唯夏の口が開くのを待った。
少しの沈黙の後、唯夏は思いも寄らない爆弾発言を落とした。
「あの、ね?驚かないで聞いてよ」
「実は、テストの解答欄がずれてて補習受けなきゃなの!!」
「……えぇぇぇぇぇ!!!!」
公園に人が居なくて良かった。じゃなきゃ多分色んな人から視線を浴びてたと思う。それぐらいの声が出た。
駅前と言う事もあって車や人のざわめき、たくさんの音で溢れる中この公園ではただ一人だけの話し声が響いていた。
唯夏が言った事は最初に言った通りだ。テストの解答欄をずらして書いていたらしい。それでも気が付いて書き直したが間に合わず、点数が足りずに補習。
正直、以外だった。唯夏がこんなミスをするなんて。
その事に気を取られすぎたせいだろう。私はそれによって起こる出来事に気が付いていなかった。




