表と裏の数字
そう言うと、芽依ちゃんは第13番目のレポートにはカフラー王のピラミッド、第14番目のレポートにはクフ王のピラミッドの設計値が書かれていることを説明してくれた。
そして、芽依ちゃんはそのレポートの内容からカフラー王とクフ王の二つのピラミッドの底辺の比が正確に13対14になっていることがわかったと話した。しかも、カフラー王のピラミッドの底辺が13で、クフ王のピラミッドの底辺が14というのは、それぞれのピラミッドの設計値を記載したレポートの番号と一致しているという。
「レポートの番号にも意味があるなんて全然、気づかなかった。」
詩は芽依ちゃんの分析力に下を巻いた。
「それだけじゃないのよ。」
芽依ちゃんは、二つのピラミッドの底辺が13と14になるということは、二つのピラミッドの底面積が169と196になることを意味すると話してくれた。
「あ、そうか!169と196って確かに13の二乗と14の二乗になっているんだ。」
「そう、詩ちゃんの部屋に書き残したメモ用紙にそこまで詳しいことは書けなかったけど。」
詩は、芽依ちゃんが自宅に書き残してくれたメモ用紙をバッグから取り出した。詩も重ねられた二枚の紙に記載された数字が169と196を表すことには気づいていた。ただ、なぜ169と196なのかは、たった今、芽依ちゃんから聞くまでは知らなかった。
詩はバッグから取り出したこのメモ用紙が意味する内容を、今日、この場所で芽依ちゃんに詳しく聞こうと思った。
「このメモ用紙ってパズルみたいでドキドキする。ねえ、もっと詳しく教えて。」
詩が両手で二枚のメモ用紙を組み合わせながらそう言うと、芽依ちゃんは樫の樹の方向に目線を向けてこう説明してくれた。
「そのメモは樫の樹の模様を描いたメモだったの。紙を2枚にしたのは、表の数字の他に裏の数字を書きたかったからよ。」
「表の数字と裏の数字…」
詩は、以前、メモ用紙について芽依ちゃんから受け取ったメールを想い出した。その内容はこうだった。
『表の数字は物質、それは目に見える実数。一方で裏の数字は精神、それは目に見えない虚数。二つを合わせると、それらの数字を円が囲む。その合計は地球の軌道に一致している。』
参考: Pomegranate I
第六章終章 69のメモ用紙
13と14




