表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴラリ・エージェント  作者: Adrashika
第五章:血の起源 — ゴラリ
25/35

パート25

— Believe


「覚えておけ。俺がお前を助けたんだ。だから、その代わりに俺の言うことは全部聞いてもらう。」


「でも……俺は何をすればいい?正直、お前のこともまだよく分かってない…」


フラダはその男を連れて、江戸の外へ出た。


「まだ安全じゃない。街中がまだお前を探してる。」


男はかなり怯えていた。それがフラダには分かっていた。


(もしこいつに少しでも信用させられたら、一生俺に縛られる…。そうなれば組織も作れる…

いや……フラダ、それでも人殺しを助けるのは間違ってる。だが……もう他に道はない。)


その頃、江戸の別の場所では役人たちが調査を進めていた。


その一角には妙な静けさがあった。そこを通る人間は皆、同じ路地へと視線を向けていた。

一人の男もまた、その路地を見ながら歩いていた。


「すみません、少しお聞きしてもいいですか?」


「町奉行の方ですか?はい、協力します。」


昨日の殺しについて、周辺の住民から情報を集めていた。役人たちは人を道の端に連れて行き、話を聞いていた。


「その日、何があった?誰か覚えている者はいるか?」


「はい…。仕事の帰りでした。その時、後ろの路地から一人の男が走ってきて、誰かにぶつかって…。正直よく分からなかったんですが、気づいた時には自分も追いかけようとしてました。でも、人混みの中に消えてしまって…」


役人は少し考え、帽子を被りながら言った。


「協力感謝する。良い一日を。」


そう言って、その場を後にした。


— 町奉行所・南


「今回の殺しに使われたのは家庭用の包丁ではない。もっと頑丈な…山で使うような刃物だ。」


この事件の責任者は影正だった。机に座り、深く考え込んでいた。

その時、扉が叩かれる。


「入れ、開いている。」


「はい…今回も、大きな進展はありません。ただ一つだけ…」


影正は机を叩き、頭を抱えた。


(犯人はあの場所から逃げて、ある集落に入った…そこから消えた?

役人に怪我人はいない…?いや、何を考えている…そんなはずはない…

なら、どこで間違えた…?)


その答えを知らぬまま、フラダは男と共に大阪へ向かっていた。


「一つ聞くけど…なんで俺を助けた?何度も聞いてるのに、ちゃんと答えてくれない。」


フラダは男を見た。


(こいつ…何が欲しいんだ?同じことを何度も言ってるのに、まだ納得していないのか…)


しばらく二人は無言で歩いた。

その時、フラダは顔を上げ、突然男の手を掴み、別の方向へ走り出した。


「おい、何してる!?」


フラダは何も言わず、横道へ引き込む。


「どういうことだ!?なんでこんな無理やり引っ張った?」


フラダは少し驚いたように彼を見て、手を離した。


「あそこに役人がいた。あのまま進んでたら、確実に捕まってた。」


「……そうか。じゃあ、名前くらい教えてくれ。呼び方がないと落ち着かない。」


男は少し俯き、息を吐いた。


「……カメズだ。」


冷たい風が吹き始める。夕方はすでに夜へと変わりつつあった。


「行くぞ、カメズ。夜より昼の方が動きやすい。昼なら人混みに紛れられる。」


カメズは立ち上がり、フラダの後を追った。


その夜は農場で過ごすことにした。

“マザー・シヴァ”という古い農場だった。


フラダはカメズに先に中を確認させる。


(こいつの言葉は、全部疑ってかからないといけない…

あの質問で、もう怪しいと分かっている。)


カメズは先に中へ入り、周囲を確認した。


「……大丈夫だ、入れ。」


低い声で呼ぶ。


フラダが中へ入る。その様子を、カメズはじっと見ていた。


(こいつが用済みになったら、すぐに切る。

もし役人が来たら…全部こいつに被せればいい。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ