トルムでのある事件
「ファイスのやつ遅いなぁ。もう5分以上かかってるぞ」
ガーズがファイスを心配し、ソワソワしながら俺の宿屋で借りた部屋をウロウロしていた。そして、立ち止まり、決意を決めたように...
「拙者、ファイスの様子を見てくる。カエラは、部屋にいてくれ」
そういながら勢いよく扉を開け、でかい足音を立てながらファイスの元へ向かった。
ガーズは本当に仲間思いでいざという時に頼れる奴だ。まあ、こうなることくらいわかっていた。
しかし、俺もファイスのことが心配だ。ガースの帰りも遅ければ、俺も様子を見に行こう。
一方路地裏 ファイス
僕は薄暗く、人気が全くない路地裏へ複数の男に無理やり連れられていた。
やっぱり、この村は治安が悪い!
「なんですか?いきなりやめてください」
「おいおい、あんまり騒ぐなよ。騒いだらお前の命なくなるかもなぁ。まあ、俺たちのいうこと聞いてれば悪くはしねぇ」
そう言って、男が僕が喋れなくなるよう力強く口を抑えた。
やばい。助けも呼べないし、息も持たない。
「なあ、命失いたくなかったら今ある全ての金を出せ。そうしたら解放してやる」
僕は正直、冒険者という職業に就いてるが男に歯向かって勝てる自信などほとんどなかった。
なので僕はそっと鞄から財布を取り出そうとした。
すると...
「あのーそこのお兄さん。うちの仲間に手出したら、どうなるかわかんねえぞ」
そこには、鋭い目つきでガタイが良い、イカツイ男...であるガーズが複数の男を含み、僕の前に仁王立ちしていた。
「す、すみませぇん!おいお前ら早く逃げるぞ!!」
そう言って、男たちは僕とガーズの前から去っていった。
「大丈夫か?ファイスみたいな小柄で子供みたいな奴は狙われやすいかもな」
「子供とは、失礼ですね。でも...助けてくれてありがとうございます」
そう言って、僕たちは薄暗い路地裏を後にし、薬草の入った紙袋を抱えて、談笑しながら宿屋へ向かった。
「ファイス、何かあったのか?随分帰りが遅かったけど」
僕とガーズは、一瞬目を合わせて
「いいえ。何もなかったですよ」
と、あの件のことは、カエラには秘密にしておいた。
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俺は、太陽と共に目が覚めた。今日は秘境「ラルーダ」へ向かう日だ。いつものように鞄には必要最低限のものを入れ、勢いよく宿の扉を開け、気合いを入れ直した。
集合場所には、俺が早く行き過ぎたためまだ誰もいなかった。
なので俺は、ガーズの部屋へと向かうことにした。
「ガーズ、一緒に集合場所いこう...」
俺の目には、シングルベットにも関わらず、ガーズとファイスが添い寝している光景が映っている。
「お前ら、何やってんの?」
たった数秒では理解が追いつかなかった為困惑している。
「ファイスが1人で寝るのはこわいって...ちょっとファイスごめんもう何も言わないから!」
ファイスは真実を言われるのが嫌なのか、必死にガーズの口を抑えている。
「カエラさん!別に何もありませんからね!そして、このことは絶対にワズさんに言わないで下さいね!」
「ガーズ、カエラどこにいるか知らな...って何やってんの?」
「「「それは........」」」
その後、全ての真実を明かし、カエラとワズは酸欠になるまで笑い転げた。




