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二追っかけ
第57回 吉羅里佳天下統一会議
放課後の教室で厳かに開催された。
大輔「まだ、東京進出は彼女には早い……」
亮太「そんなこと……あなたの口から聞きたくありませんでしたよ」
大輔「理想だけでは駄目なのだよ亮太君。東京はそんなに甘いものじゃない」
亮太「でも、彼女の可能性を信じればこそ」
大輔「僕ももちろん彼女の可能性は信じてる。しかし、現時点での彼女の知名度から言ったらまだ早いと言わざるをえないのだよ。それに、ただ万然と東京進出して堕ちて行ったアイドルを僕らはどれだけ見てきた? 今は……悔しいがここ愛知で地場を固めるべきなんだ」
亮太「……流石です、会長。あなたの深い見識に感動致しました」
大輔「いや、君の意見も素晴らしかったよ。僕らで彼女に天下統一を」
そうイイながらフルーツオレをストローでチューチューした。
修「なにー!」
大輔「修、会議中は携帯は辞めようよ」
修「すいません。でもこれ!」
そう言って、大輔に携帯を見せた。
大輔「何だって! 梨元め……やってくれる」