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デジタルゴールド ―― 女神に接続された暗号  作者: パランティーリ
第八章:SHA-256に浮かぶ刻印 ―― 聖痕とロンギヌスの槍
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40, SHA-256にロンギヌスの槍とは、いったい誰が仕組んだのか。そこで、わたしは旅に出ることにしたのよ。クリプト……仮想通貨とは、いったい何だったのか。この謎を解かなければならないわ。

 わたしは目を閉じて……深く、決意した。そう――ゼータの雷光という、クリプト……仮想通貨の件は、まだ終わっていない。それどころか、あの頃は……ただ。


 数学の女神が書き残していた「聖霊様」という存在の傀儡として、みんなが動かされていただけ――。そんな気さえしていた。


 そうね……今は、平和よ。


 争いごとはなく、サタンも束縛され、秩序は保たれている。でも……。


 なにかが、引っかかる。この感覚――。


 これは、創られた平和。そう呼ぶべきもの。このままでは……また。


 ……そう思った瞬間、居ても立ってもいられなくなった。


 そして、わたしは――その場で、深く祈る。それから、この平和な時代に咲いた花を、そっと添えた。


 ……そう。目の前には、あいつの墓。


 うん……。わたしが、いまこうしていられるのは……あいつのおかげ。もう……。


 その分まで含めて、わたしは――。クリプト……仮想通貨とは、いったい何だったのか。この謎を解かなければならないわ。そうでないと――次は、何が起きるのか。そうでないと、今度は……何が起きてしまうの。それがあった。


 さて。祈りも終えたところで……。そう、ミラーアリスを待たせていたのよ。


 ええ。SHA-256にロンギヌスの槍とは、いったい誰が仕組んだのか。――そこで、わたしは旅に出ることにしたのよ。それにミラーアリスが同行する。そうね……各地を見て回ることは、大事なこと。


 その出発前に、フィーにも……あいつに向けて、一緒に祈らないかと誘ってみたんだけど……。今の状況では、顔向けできない。そう言って、断られてしまったわ。


 気持ちの整理がついて、謎が解けて――許されるのなら。……そのときに、と。そういうことだった。


 たしかに……。クリプトの塔の跡地で、小さな新しい芽を見つけて喜んでいた、あの頃から。様々な儀式を経て、平和へと移行していった。でも、そのたびに――フィーの様子が、どこかおかしかった。平和に近づいているはずなのに、なぜか……冴えない表情を浮かべていたわ。


 ……やっぱり。傀儡の件が、心の奥に引っかかっていたのね。ずっと――。


 さて。まずは……そうね。量子アリスを陰から支えていた、推論の大精霊シィーに会いに行きましょう。……あの当時は、よく衝突した相手だった。


 でも――。わたしが、大きく間違っていた可能性もある。


 それでも……ひとつだけ、共通していることがある。「聖霊様」の傀儡として、動かされていたという点。


 ……きっと、そうよね。

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