111, わたしは――こうして、ここにいる。
どうやら――ここまで映し出された内容を整理すると。
そこから、はっきり見えてくるものがあったわ。……。
はじめの構想。それは……。
「管理された分散化」ということ。
どうやら、それだったみたいね。つまり――。
途中経路は、クリプトでも、別の仕組みでも、なんでもいい。
でも――最終的な到達地点だけは、絶対に変えてはならない。
……そう。必ず、「管理された分散化」へ到達させる。
それだけは、最初から決められていた。
……そんな感じがしたわ。
そうだったのね。
それで――頃合いを見計らって。
「きずな」という、沈みかけた船から……。
今度は――「管理された分散化」という名の、新しい船へ乗り換える。
……。
表面上は、いろいろやっているように見える。
でも――結局、頭の中にあるのは、それだけ。
沈まない程度の利率を与えながら……。
その間に――「管理された分散化」の構築と、乗り換えを終える。
……そういう計画だった。
……。
無駄を削ぎ落してみると。
案外、シンプル。
欲しかったものは――最初から、そこだけ。
……。
でも。
サトシが創造したものは――どうやら、違った。
……。
「どうなっているんだ?」
そんな空気が、映像の向こうから伝わってくる。
……。
「我らを裏切ったのか?」
そう疑い始めていた。
……そんな感じだったわ。……。
でも。
それでも。
わたしは――こうして、ここにいる。




