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デジタルゴールド ―― 女神に接続された暗号  作者: パランティーリ
第十五章:暗号通貨 サトシ・ナカモトの正体
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104, パランティーリって、重要ではない日常のシーンなんてスキップして……世界線の動向を左右するほどのターニングポイントのみを断片的に記録していくものだったのね。

 次の場面は――これって、そうね。


 ええ――間違いなく、SHA-256だわ。なぜなら――。


「暗号論的」と「ハッシュ関数」……そんな単語に混じって――そこへ姿を見せ始めていたのが「MD構造」だったからよ。


 そして――出力ビット長は、256ビット。……そう。もう、間違いない。


 これは――SHA-256を、真実として映し出している。


 つまり――そういうことだったのね。


 パランティーリは、重要ではない日常の断片なんて、ほとんど記録しない。世界線の動向を左右するほどの――重要なターニングポイント。それだけを、断片的に記録していく。


 ……そういう仕組みだった。


 だからこそ――そこへ残された「現在の真実」は、特に重要。


 この先――そこへ映し出された真実が、わたしたちへどのように作用していくのか。


 そんな構造まで、少しずつ見えてきたわ。……でも。


 なんで――あいつの日常なんかが、記録されていたのよ。


 ……ううん。あいつのことだから、きっと何かある。


 絶対に――何かあるわ。そうじゃなきゃ、おかしい。その後の行動。


 きっと――そのうち、繋がってくるはずよ。……そうよね。


 それで――今は、SHA-256よ。


 SHA-256の構造と共に――そこへ並んでいたもの。それは……。


 何かしら、これ。


 「確率論」と――「必然性」。


 ……えっと。


 まず、「確率論」。こちらは、雪崩効果と関係していそうね。入力のわずかな差異によって、出力全体が大きく変化する。


 ……そういう性質。


 でも――「必然性」って、何かしら。


 ハッシュ関数に――必然性……?


 ……。同じ入力に対して、必ず同じ出力を得られるってことかしら? でも……そんなのは「ハッシュ関数」に含まれるわ。


 必然性――そうなる以外にあり得ない性質。


 ……そういう意味よね。


 つまり――必ず出現する、何か。


 そうよ。それは――SHA-256の「必然性」。


 そして――その正体こそが。


 SHA-256に浮かぶ――刻印だったわ。

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