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少女の歌


ミウは不思議に温かい。

大丈夫と語るその眼は嘘を言っている訳でもなさそうだ。


「大丈夫、私が何とかする。でも、まだもう少し待っていて?暗くなってからじゃないと動けないし、ここの町は恐らく攫った奴の縄張りだから明るいと逃げれないわ。それまで、はいこれっ」


ミウが突然動きわたくしの目の前にお椀とパンらしきものを渡す。


「お腹すいたでしょう?あいつらが餓死しない様に置いていたものだけど、ないよりましだよ。食べて。」


「…。」


お椀の中身は水だ。

正直こんなお粗末なもの口にしたくない。…でも、お腹はすいている。


「逃げる為にも力は残していて?」


「わ、分かったわよ。」


そう言いわたくしはパンらしきものを食べた。

味は初めてだべたけど、やっぱり不味い。


わたくしが食べている間にミウとビーはどうして私たちが攫われたのかを説明した。


捕まえた相手は人攫いの常習犯たちで、他国に依頼をされてバロンの子供を狙っているらしい。


「戦争の恨みだって言って私たちを狙うの。そんなに恨んでいるなら王様に言えばいいのに、勝手に逆恨みしてさ、自分たちが悪いと思っていない。大人ってしょうがないよね。」


そう話すミウは実は前にも同じように攫われたことがあるらしい。

そしてその時はある事して逃げれたから、今回もそれで乗り切るとミウは張り切っている。


にわかに信じられない…。


「でも、前回は普通の金目的の人攫いだったのに、とんでもないものに捕まったよなー?」


ビーは大きなため息吐いて「迷惑だ」とごちる。

そう言うものなの?


平民たちはこういう人攫いに遭いやすいのは聞いたことがある。

子供を奴隷として他国に売り飛ばすことで金儲けしているそうだ。

特に孤児だとそういう目に遭うのは日常茶飯事らしく聞いた時は驚いた。


「私は孤児だから親がいないの。今はビーと一緒に暮らしているけど、死んだお爺ちゃんに育てて貰ったのよ。見てこれ。」


ミウは自分の髪に結んでいる髪飾りを見せた。

小さな丸い玉が重なった髪飾り、色はバラバラだけど今まで見た宝石より何故かこっちの方が綺麗。

見たことないからまじまじと見てしまった。


「これ、綺麗でしょう? へへ、お爺ちゃんが作ってくれたの。」


これはミウのお爺様の形見らしい。

「良いでしょう?」と自慢してくるミウに少しムッとなる。


「べ、別に羨ましくないわよっ、何、そのダサいの。そんなの要らないわっ!」


「ロザ、気に入ってくれたんだ。嬉しぃ―。」


そう言ってミウはまたわたくしに抱き着いた。


ー 何故そうなる?


ミウは常に前向きだ。

この子と一緒にいるとトゲトゲした気持ちや不安など思わなくなる。


それだけじゃない。


この子と話すと心が落ち着く。

この子の笑顔を見ると素直になれる。


こんな気持ちは初めて…どうしてだろう?


ミウはわたくしを構うけど、ビーとルーは大人しかった。

まあ、ビーはさっきからわたくしを睨んでいるけどね。

絶対にこいつとは気が合わないわ。

でも、わたくしが同じ子供とこうして話すのは初めてかもしれない。


「ねえ、ロザの話を聞かせて?貴族だと普段はなにしているの?ボール遊びとかする?」


「…ボール?そんなのしないわ。遊びなんて…ほとんどしてない。しても人形で遊んだり、絵本を読んだりしているだけ、殆ど一般の勉強かマナーの勉強ばかりよ。」


王都の家も領地の家も、同じことの繰り返しで息が詰まる。同じぐらいの子供と会う事だって、殆ど決められた子ばかり。


家の利益になるようにと教えられた。


王都に来てからはお父様はわたくしを甘やかすけど、いない時は殆ど教育係か使用人たちがわたくしを常にみている。


公爵令嬢として常に他の貴族よりも多く学ぶのは、高位貴族の頂点に立つ者として役目を果たす為と教えられた。


正直、息が詰まる。

そして、ついに堪忍袋の緒が切れて飛び出して捕まった。


そうミウに話した。


「自由が無いんだね?なんか貴族っていいものと聞くけど、なんだか可哀相…。」


生活の心配しなくてもいいのにね。と哀しそうに呟くミウに心が痛くなった。

自由がないか…自由を選べる平民と違い、貴族は家の習わしに縛られる。

でも平民よりは生活は守られる。どっちが良いなんて貴族の方がいいという人は多いだろう。

でも…。


「…貴族とはそういうものだよ。子供なんて親の都合のいい駒だ。」


ここで久しぶりにルーが口を開いた。

この子、平民の恰好しているけどその眼は貴族がどういうものか理解している。


「そういう家に生まれただけで、その家の習わしに縛られる。子供だろうが関係ない。役目を果たすことが自分の存在意義なんだ…出来なければ平気で切り捨てられる。」


あんなに静かだったルーが眉間に皺を寄せては凄い顔している。


…この子は平民じゃない。平民の恰好をしているけど貴族だ。

そしてわたくしと似たような複雑な環境にいるのだろう。


「…そうだね。私もビーも親がいないから、全部自分でやらなければいけないの…だから少しだけ分かる気がする。でも大切な人はいたよ。そして今もできた。ロザもルーも私たちの友達だよ。これって嬉しい事だよね?ビーもそう思うでしょ?」


「…ミウは好きだけど、俺は貴族は好きじゃない。俺を育てた牧師が言っていた。孤児院に赤ん坊の俺を連れてきたのは貴族だって。」


どうやらビーは貴族の親に捨てられたらしい。

そして孤児院に暮らしていたところ人攫いに狙われ、ビーは攫われた。

その時にビーはミウと出会ったそうだ。

何とか脱出しては、前にいた孤児院に帰らずミウとどこかの孤児院に身を寄せ何とか生活をしていた。

そしてまた攫われたらしい。


ミウたちの事は何となく分かった。

あと自分のことを話していないルーだけだ。

さっきは感情的になっていたけど話してくれるだろうか?


「ルーはどうなの?そんな恰好しているけど、貴方も貴族でしょう?」


なんで貴族のルーがわたくしの様に捕まったのか?凄く気になる。


「…僕はこの国の王族だ。」


…え?


「「----!!?」」


ルーの言葉で3人で仰天した。

大きな声を出しそうだったけど、辛うじてお互いの口を塞いだ。

ミウ達もどうやら知らなかったみたい。


うそ?冗談でしょ?


「…僕の名前はルーベルト・フォン・バロン…この国の第二王子だ。」


その名前を聞いたことがある。

確か病弱な王子様が隣国で治療を兼ねて暮らしているって。

よく見ると王妃様によく似ている。

その王子様が何で捕まっているの⁇


「じゃあ、さっき何でそう言わなかったんだよ!?」


ビーが憤慨する。

ルーが連れてこられた時に『ルー』としか名乗らなかったらしい。

というより王子と名乗っても誰も信じないだろう。


「ルーベ…何だっけ?」


ミウのお惚けにわたくしは肩を落とした。

うん。どうやらミウは長い名前を覚えられないらしい。


「…知られたら、余計に逃げられなくなるよ。だけど君たちが友達と言ってくれたから、ちゃんと名乗ったんだ。」


“友達”って言ってくれたでしょ?とあっさりと言う。

そう言うものなの?


「…ルー、いやルーベルト殿下、どうして捕まったのですか?」


とてもこの子が王子という事を嘘ついているとは思えなかった。

流石に本物ならわたくしの態度は不味い。

いくら自分が公爵令嬢でも王族は格上だ。子供でもそんな事わかっている。


「ルーで良いよ、ここでその名前で呼ばないで。僕も君と一緒だよ。今までファシアンに居たけど、急に帰国命令がきて帰って来たんだ。それで居たくなくて飛び出した…それで捕まったんだ。」


「馬鹿でしょう?」と話す。


随分自虐な王子様だ。

でも、何故護衛はつけなかったのだろう?


「ルーもロザも一生懸命に頑張っていて凄いね。」


ミウは感心する様に言った。


え?

何故そんな話がでてくるの?


「だって、周りから嫌なことを一杯言われているのでしょ?それを一生懸命に戦っている。だから頑張りすぎて爆発してしまったじゃないかな?私も大人みたいに働けると言っても中々周りが信じてくれなかったし、いつも馬鹿にされていた。だからいつか見返す様に頑張っていたの。」


ミウは子供ながら必死で一人頑張って働いていたけど、大人たちにいつも馬鹿にされていたと話す。

色々と大変だったらしい。

それでもミウは頑張って耐えていた。


「どんなに頑張っていてもやっぱり嫌な時はあって、その時は仕事を抜けて泣いていたの。でも必ず見返すって思って、また仕事を頑張ったんだ。」


ミウの言葉が心に染み込む。


ミウは辛い環境にいた。

でも笑顔を絶やさず一生懸命見返す為に頑張っていた。

苦しくても、哀しくても逃げてはだめと思いながら。


自分はどうだろう?

このまま言われたままでいいのか?


「…わたくしも負けないわ。立派な公爵令嬢になってあいつらを見返す。」


そうよ。こんな子が一人頑張っているのに、わたくしが逃げてどうするのかしら?


「そうだね。僕も見返す。僕が力をつけていつか兄様の隣に立てるように権力を得る。」


ルーもわたくしと同じ気持ちになったみたいだ。

そこには決心した様に強い眼差しがある。


そんなわたくし達をミウはまた感心する。


「じゃあ、二人は将来偉い人になるんだ?凄いね?私より年下なのに…」


…え?

 

「ミウって同じぐらいじゃないの?」


「私これでも10歳だよ?」


…3つ上?身長がわたくしと変わらないじゃない!

因みにビーは同じ7歳らしい。孤児だと栄養不足の問題で幼く見えるそうだ。


「じゃあ、無事に帰ったらミウもビーもわたくしの家に来なさいよ。わたくしと暮らしましょう?」


そうよ、ここで友達になったのだもの。お父様に言って使用人として働けばいいわ。そうすれば生活に困ることもないし、もう攫われなくてもいい。


「平民は公爵家で働けないよ?」


公爵家は王族の親戚に値する。その使用人は一流じゃないといけない。

ルーの言葉に一理はある…でも。


「お父様に言うわ。普段はいないし、お母様に似ているわたくしに甘いの。大丈夫よ。」


言えば殆ど叶えてくれるといったらルーはため息をついた。


「随分甘やかされているのだね?…頭の中が幸せだ。」


少しイラっとしたけど無視。友達がいるなら、わたくしも寂しくない。

ミウはただニコニコとわたくし達をみつめている。


それからわたくしたちは時が来るまでいろんな話をした。


攫われているのにおかしな感覚だ…でもミウ達といると怖くない。

不思議に家にいる時よりも心が落ち着く…とても温かい気持ちになれた。

どうしてだろう?

わたくしにとって初めての友達…だから?


だいぶ夜も更けた。

窓の外を見るとまた雨が降っている。


「そろそろ男が私たちのご飯を持ってくるわ。その時に逃げる。皆大丈夫?」


「…ミウ、僕たちは武器も何もない。どうやって逃げだすの?」


ミウが時間を計っているとルーはミウに質問する。

そう、ずっとミウはその事を話さなかった。


「それはね、私の歌を聴かせるの。」


…歌?


「ミウの歌は相手を動揺させるんだ。その隙に俺たちはここから抜け出す。」


ミウをフォローする為にビーが応える。


「それで本当に効くの?」


「勿論、前もこれで抜け出したのよ?だけど、私がいいよと肩を叩くまで皆は耳を塞いでいてね?」


ミウは自信満々に言うが凄く不安だ。

何故、耳を塞ぐのだろう?


わたくしとルーは困惑顔になる。


「おい、あいつらが来る。そろそろ耳を塞げ。」


ビーに促され耳を塞ぐ。

一体何が始まるのだろうか?


ミウを見ると自分の胸に手を置いて目を閉じ、大きく息を吸って声を響かせた。



ねぇ きこえている? わたしはここにいるよ


はなれても ずっと きみのそばに



ミウが歌いだすと図った様に扉からガラの悪い男二人が入ってきた。


「おい、食い物を…なんだ?」



どうか あなたのこころが かなしみに そまらないように


どうか あなたのこころが にくしみに とらわれないように



「!?」



いつまでも よびつづけるよ  


それが やみのむこうでも きみにとどくなら



突然、男達が頭を抱えた。

嘘…効果がある!?



そして いつか めぐりあえるように


また てをとってあるこう みらいへむかって



目の前の光景に目が張る。

男たちは苦しんでいるではないか?


すると、歌うのを止め急いでミウはわたくしたちの肩を叩いた。


「行こう!」


促されるままミウ達について行った。

一体何があったのだろうか?

ルーも同じ気持ちなのか動揺している。


わたくし達は何とか部屋を抜け出した。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


外に出たら雨が降っている所為か周囲に人はいない。

見つからない様に物陰に身を潜めた。


「急いで!この町をぬけないとあいつらが追いかけてくる」


無事、外に出れたけど、町の門は悪い奴等が見張っている。

見張りの人数が結構いて逃げ出すことも苦労するだろう。


「大丈夫、まだ歌えるわ。近くに寄って動揺させよう。」


「ミウの歌って凄いのね?まるで魔法使いみたい。」


そう言うと、へへッと笑うミウ。

本当にすごい。声で相手を怯ませた。

だけど、ビーの話だとミウの歌は広い範囲では効かないらしい。

ここにいる全員に聞かせれば、あっと言う間に解放されるのに…惜しい。


「静かにっ」とルーが口元に人差し指を立てる。


「でも、人数が多い。このままだとまた捕まるよ。何か武器なるものがあれば…。」


「…そこに誰かいるんですか?」


「「!?」」


物陰に隠れていたのに後ろから声が聞こえた。

よく見ると建物から声がする。


上を見ると窓から14~15歳ぐらいの男の子が此方を見ている。


「…きみは?」


「…僕はシーマ、彼らに捕まったのです。」


シーマと言う男の子は貴族で従者をしていたらしい。

どうやらわたくし達と同じ捕まった人みたいだ。

そしてシーマは一人、別にされている。


「まっていて、お兄ちゃんも出すわ。」


ミウはここで待っていてと言い飛び出した。


「ミウ!?」


一人で危ない…と思い手を伸ばしたけど行ってしまった。

そして数分後。


何とミウはシーマを助けたみたい。


「お兄ちゃんも隠れて!」


「あ、はい…。」


ミウに促されてシーマはわたくし達と一緒に身を隠した。


「ミウ、また歌ったの?」


ビーが心配そうに聞くと、ミウはへへッと手をピースにして微笑んだ。


「ミウ、あんまりそれはまずいよ。効果は一時的なんだ。」


時間が経てば元に戻る、それってまずいのでは?


「ごめん、ビー。でもお兄ちゃんもほっとけなくって…それに、ほら見て」


ミウは服の中から短剣2つを取った。

それをシーマとルーに一つずつ渡した。

二人は戦えるらしい。


「あいつらから貰って来たの。何かの役にたつよ。」


相手は大人…どこまで対抗できるか。


「そろそろ移動した方がいい。ここにいると見つかる。」


ルーの言葉に皆頷いた。


その言葉が栓を切ったように周りが騒がしい。

どうやらわたくしたちが逃げたことを知られたようだ。


このままだと捕まってしまう。


「外に居ると危ない。建物の中に入ろう。ミウ、もう一度歌ってくれるかい?」


「勿論!」


ルーの願いにミウは頷いた。


そして一つの家にルーとミウ、シーマが入る。

その間わたくしたちは物陰に隠れた。


「いいよ。きて?」


ルーに呼ばれ部屋に入ったら大人の3人の男たちがロープで縛られて気絶している。

皆でその男達を別の部屋に閉じ込めた。


「出来るだけ身を潜めて。」


シーマに促され隠れるように座るとミウがなんだか疲れた顔をしている。


「ミウ、大丈夫?」


「うん、平気。でも少し疲れちゃった。」


歌うと何故か体の消耗が激しいとミウは言った。

少し休ませなきゃ…。


「此処の賊頭はファシアンから来た者らしいです。手下達の話を聞いていましたら賊頭自ら指示してここにバロンの子供たちを集めている…。だからここにはまだ僕たち以外の子供がいます。随時隣国へ運ばれていると聞きました。」


多くの攫われた子供が捕まっている。

ここは人攫いの本拠地だとシーマは言う。


「戦後からこういう事は何度もあり、王国も対策をしては拠点を潰していると聞いています。ここに王子がいるなら王都から救助が来る可能性も高いです。身を潜めてやり過ごせば何とかなる。」


「でも、いつ来るか分からないものを待つのは無謀だ。ここを出た方がいい。」


この後の対策をシーマとルーの会話を聞きながらミウの汗をハンカチで拭いてあげる。


…凄い汗。余程歌うのは疲れるのね?


するとビーが水を持ってきた。


「ミウ、水があった。飲めるか?」


「ありがと…少し良くなったよ。」


水を飲みニッコリとミウは微笑んだ、でもすぐにミウの表情が曇る。


「…なんか悲しいね。」


「ミウ、どうしたの?」


「…皆、幸せになりたいと思っているのに…皆が一生懸命幸せになろうと頑張っているのに、それを壊そうとしている人がいる。悪い奴はいっぱいいるの…それが悲しい。」


皆がその言葉で静かになる。

ミウの哀しい顔が凄く切なくなる。


「私…歌う事しか出来ないけど、そんな人達を助けたい…大人になって皆を救ってあげたい。」


ミウは優しい。

この子は自分だけじゃなく他人の為に一生懸命になってくれる。

わたくしもこの子を守りたい。

この子が大切にしている者達を守りたい。


「ミウ、悪い奴はわたくしが大人になったら絶対に裁いてあげるわ。」


「ミウ、僕が大人になったら絶対に僕がその悪いヤツを捕まえるよ。」


ルーとわたくしが同時に話すとミウは目を丸くした。


被った…。


お互いに顔を合わせる。どうやら同じ気持ちになったようだ。


「ルーとロザって似ているね?」


そんなわたくし達を面白そうにミウは笑った。


「…ルー、なら約束よ。わたくしは戻ったら必死に公爵令嬢として一層励むわ。貴方も王子として力をつけ頂戴。病弱だからって途中で投げ出さないでよ?」


「何?他国の王族に嫁入りでもする気かい?言われなくても力をつけるよ。ロザも我儘を言わないで教育に励んで?途中で根をあげないようにね?」


お互いに睨み合うと更にミウは更に笑う。


「まさか殿下と公爵令嬢が捕まっているなんて、なんだかこの国を不安に覚えますが、きっとお二人の夢が叶う時はこの国はもっと平和になるでしょう。」


「ルーはともかくロザは不安だけどなー?」


シーマとビーは呆れて見守っていた。


「うん。その時はロザがルーのお嫁さんになればいいよ!二人とも仲がいいし素敵なカップルになりそう!きっと最強だね?」


楽しそうに話すミウに少しだけ恥ずかしくなって、睨みつけた。


ミウったら何て事をいうの?

でも、第二王子と結婚なら権力が得れる。それも悪くない。

その前にまず…。


「取り敢えず、ルー、約束よ?」


「ロザ…分かった…僕たちは同志だ。お互い頑張ろう。」


誓う様にルーと握手した。


そしてミウにも誓う。


「ミウ、ミウの願いはわたくしたちが絶対に叶えるからね。」


ミウは嬉しそうに微笑む。


「うん。ルー、ロザ、約束だよ?」


緊張感の中なのにとても穏やかで、このまま逃げれたら皆と一緒にいたいと思った。

最後の穏やかな時間だった。



お読み頂き有難うございます。


明日の9時は投稿しません。

出来たら明日のお昼過ぎに投稿し無理だったら火曜日に投稿します。

念の為に見直しをしながらしているのでご了承ください。(それでも誤字脱字が多いですが…泣)


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