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第8話 ファイアードラゴンの襲来

 そうして。私はコタローと村でのんびり暮らしていた。


 ある時、村で最初に声をかけてくれたおじさん(ホセおじさんと言うらしかった)、に釣りに誘われた。

 釣りは元の世界でもした事がなかったが、やってみることにした。


 コタローを連れて釣り道具を持って村の近くの川に行く。釣竿は元の世界にあるようなハイテクなものではなく、子供が使うような、竿に糸がついていてその先端に針があるというシンプルなものだった。


 川は太陽の光を反射してキラキラ輝いていた。魚影もチラチラ見える。


 ホセおじさんがまず釣り糸を垂らす。


 私も見よう見まねで同じようにする。エサのミミズ(この世界でもミミズというのかはわからなかった)、がちょっと気持ち悪い。


「おっ!」


 まずホセおじさんの釣竿にヒットがあった。しばらく水面をバシャバシャさせると、ホセおじさんは見事に魚を釣り上げた。それは、マスのような姿で体に星模様があった。


「これは星マスだべ。食料になるべ」


 と、言いながら取っ手付きの桶に獲物を入れる。


 なるほど、このマスは食べられるのか、私が感心していると、


ピクリ……!


 私の釣竿にもヒットがあった。しばらく苦戦しているとホセおじさんが手伝ってくれた。


 そうして、私も魚を釣り上げた。星マスだった。


 コタローは大人しく、私たちの様子を眺めている。


 その後も私とホセおじさんは星マスをどんどん釣り上げた。釣りというとなかなか釣れないイメージだったが、この世界の川には魚が多いのかもしれない。


 そして、日が陰ってきてそろそろ帰ろうという時だった。コタローが突如として


「わんわんわん!」

 と吠える。


 ぬるり


 川から何かが這い上がってきた。それは、全身ぬめぬめとして、顔はカエルのようそして、体は魚のような魔物だった。


「まずい、ヴォジャノーイだ!」


 ホセおじさんが、魔物の名前らしき言葉を叫ぶ。そして、その魔物はこちらに向かってきた。


「コタロー!たすけて!」


 私が叫ぶと、コタローの体はむくむく大きくなり、またもや頼れる姿になった。そして、勇敢にもヴォジャノーイに向かっていき、嚙みつき一発で撃退したのである。


 星マスは夕飯のおかずになった。




 また、ある日の夜、エヴァおばあさんの家で休んでいると、


「オークの襲撃だ!」


 と、村の男の叫び声が聞こえた。オークならばどんな魔物か私でも知っている。

 そう思いながらコタローを連れて外に出ると、まさしく「オーク」という豚鼻で茶色い肌をしてぼろをまとった姿の魔物が3体、村に入ろうとしていた。


 これも、大きくなったコタローが完璧に退治してくれた。


 どうやらコタローは、私が命令すると大きくなることができるようだ。



 そんなこんなで、たまに魔物を撃退しながら、村でのスローライフを満喫していたのであるが、ある朝、村がやけに騒がしくなっていた。


「ファイアードラゴンが近くに来ている!」


 村人たちはそう言った。話を聞くとファイアードラゴンはとても凶暴で、村を襲い人を食べることがあるらしい。


「コタロー様、ユキ様、今回の敵は難敵にはなりますが、どうか倒してください」

 村長さんにそう直接依頼された。


 ファイアードラゴン……。何だかとても強そうだ。コタローに何とかできるだろうか……。


 が、そう、思う間もなく、ファイアードラゴンは村に迫っていた……。

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