第29話 王都にて
馬車での道中、何度かゴブリンの集団やオークの集団に足止めされた。
まあ全部コタローが倒してくれたんだけど……。明らかに魔物の活動が活発になっている気がする。
これも魔王の影響だろうか……?
ナナも不安そうだ……。
※※※※※※※※※※※※
「着きましたよ」
御者が合図する。
この前みたいに、王都に着いた時にはもう辺りは真っ暗だった。
御者に代金を渡して別れる。
私は、王都の人々にも前来た時よりもどこか物々しい雰囲気があるように感じた。
王宮事務局はもう閉まっている時間だから、私とナナ、コタローは泊まれる宿を探して、そしてチェックインして夕食を食べて寝た。
その晩は緊張なのかあまり眠れなかった。
翌朝、朝食を食べて王宮事務局に向かった。
王宮事務局に入ると、すぐヴァン王宮書記官が見つけてくれて、
「個室で話しましょう」
と、いう事になった。
「これはこれは……! コタロー様、ユキ様、ナナ様、遠いところからよくお越しくださいました」
部屋に入るとヴァン王宮書記官が早速話始める。
「ヴォルケーノヴァッファローの討伐、キングゴブリンの討伐、ビックベアーの討伐、そしてダークドラゴンの討伐、素晴らしいご活躍だったと聞いております!」
まずは褒められる。
「それでなのですが……。ついに我々は魔王の消息を掴みました!」
ついに本題に入った。
私はグッと緊張する。
「魔王とその配下は北の大地、ヴァルド・ノクスに巣食っております……!」
「そして、この前オルエンデ村付近に現れたダークドラゴンは魔王の配下で、あなた達を暗殺しようと用意されたものだったようです。」
そうだったのか……!
そして、ヴァン王宮書記官は続けて
「魔法の地図を見せてください」
と、言った。
私が魔法の地図を取り出して見せると、ヴァン王宮書記官が右手から何か魔法のようなものを出して、地図の北の方にマークを付けた。
マークは赤く光っている。
「ここがヴァルド・ノクスです」
ヴァン王宮書記官が見せてくれる。
「ナナ、行ったことある?」
私がナナにそう聞くも、
彼女は
「そこは、寒いからないですね……」
と、言うだけだった。
「ここに行かなきゃならないんですね……?」
私はヴァン王宮書記官に聞いた。
「そうですね……。頑張ってください……!」
と、言われてしまった。
わたしは
「はい……」
と、答えるしかなかった。
コタローは
「わん!」
と、鳴いた。
「旅立ちの前に王様がぜひもう一度会いたいとおっしゃっております」
ヴァン王宮書記官がそう言った。
私達は王様に謁見することになった。
しばらく待ってからヴァン王宮書記官に連れられて王様に会いに行く。
ナナは
「王様会うのなんて初めてですよー! 緊張するぅ!」
などと言っていた。
玉座の間に入ると、この前と同じく威厳ある姿のアーデル国王がいた。
「コタロー、ユキ、ナナ、数々の魔物討伐、素晴らしかった!」
王様はいきなり私達をほめてくる。
そして、
「詳しい話はヴァンがしたと思うが、魔王討伐頑張ってくれ!褒美はたんまり出すぞ!」
と、言った。
私は
「はい、頑張ります」
と、言うしかなかった。
「そうだ……。ヴァルド・ノクスは寒いから防寒具を買った方が良いぞ」
と王様が言ったので
「お気遣いいただきありがとうございます」
と、私は返した。
そして謁見は終わった。
その後、ヴァン王宮書記官と別れた私たちは、街で防寒具を買うことにした。
マフラーやコートなどなるべく暖かそうなものを選んだ。ナナはデザインにもこだわって可愛い花柄のコートを買った。
いざ、北の大地ヴァルド・ノクスへ……!




