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第28話 魔王討伐へ

 ダークドラゴンは早速こちらを見つけ、ぎろりと睨んだ。


 それに反応してかコタローが金色の光に包まれ大きくなる。


 そして、流星の如く走り出し、ダークドラゴンを突こうとする。

 しかし、ダークドラゴンは素早く羽ばたき空中に舞い上がってしまった。


 そして、何か闇属性のブレスを吐いた。


 ……! コタロー! 危ない!


 コタローはすんでのところでブレスを回避する。


 空中からのブレス攻撃が繰り返される。コタローはよけているがこれではなすすべなしだ……。


 そして、空中からのブレスが一撃、コタローに直撃した。


「コタロー!」

 私は思わず叫ぶ。


 しかし、コタローは金色のバリアでブレスをはねのけていた。そして、コタローを包む金色の光が更に輝く……。


 金色の光が晴れたとき、そこには巨大な翼を生やしたコタローがいた。


 ……! これが魔犬ティルヴィングの魂を継ぐもの、コタローの真の姿なの⁉


 私は、王都での能力鑑定士のおじいさんの「本当の力はさらなる強敵との戦いで発揮されるだろう」と、言う言葉を思い出していた。


「コタロー君すごい!」

 ナナも驚いている。


 そして、コタローは空に舞い上がると、光属性っぽいブレスを吐いた。


 ……! 飛べる上にブレスも吐けるなんて……! コタローすごすぎる!


 コタローはドラゴン目がけてブレスを吐き、見事に命中させる。


「グァァァ!」


 光属性のブレスはダークドラゴンの弱点だったようで、ドラゴンはバランスを失い地面にドスンと落ちる。


 そこにコタローは光属性のブレスをここぞとばかりに浴びせた。


 ドラゴンは何とか体制を立て直し再び空に舞い上がり、逃げようとする。そこへコタローが空を飛び猛烈な角の一撃を食らわせた。


 それがとどめだったようで、ドラゴンはドスンと地面に落ち動かなくなる。


 やったー! 勝てた! コタローすごい!


 ナナが「ライフ・リカバリー」をかけてやり、私は元の姿に戻ったコタローを精一杯なでてやった。


 気がつくと村の人たちがここまで見物に来ており、彼らに拍手喝采を浴びせられる。

 その中に元気になったエヴァおばあさんもいて

「コタロー! すごいわ!」

 と、褒めてくれた。


 その日はまたもやモンスター討伐成功の宴が開かれた。

 私たちはおいしいものを食べて満足して、眠った。



※※※※※※※※※※※※


 その数日後の事だった。

 ヴィル村長が、私たちに王宮から手紙が来たと言って私とナナ、コタローを集めた。


 手紙には

「コタロー殿、ユキ殿、ナナ殿へ。 魔王討伐の件で王宮事務局来ていただきたい。

ヴァン・F・セスタス王宮書記官より」

 と、あった。


 ……! 魔王討伐の件が遂に動きだしたのか!


 私はぐっと緊張する。


「本当はちょっと憂鬱なんだけど行かなきゃね」

 ナナにそう言うと、彼女も

「確かにこれは大仕事になりそうですね!」

 と、言った。


 コタローも

「わん!」

 と、鳴いた。


 翌朝、村人たちに見送られて馬車で王都へ向かうことになった。

 この前みたいにエヴァおばあさん涙をながして

「帰ってくるんだよー!」

 と叫んだ。


 私は

「必ず帰ってきまーす!」

 と、返して馬車に乗り込む。


 再び、私たちは新しい冒険の一歩を踏み出そうとしていた……。

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