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第20話 グリムヴェルトの森

 温泉に入った後、宿の料理人がマグマクラブの料理を出してくれる。

 マグマクラブの脚の肉を豪快に使った刺身、そして、マグマクラブ鍋だ!

 コタロー用にも茹でたマグマクラブの脚の肉を用意してもらった。


「「いただきます!」」

 私とナナは早速マグマクラブの刺身からいただく。


 これは……!イメージ通り蟹の味だ!しかもでかい!

 蟹と言えば細い脚で、いざ食べるとすぐなくなってしまうイメージだったが、これはとてもボリューミーだ!

 私達は汁を垂らしながらマグマクラブの刺身を貪った。


「おいしいでしょう⁉」

 ナナが聞く。


「おいしい……!元居た世界の高級食材に似てる味だよ」

 私は言った。

 コタローもおいしそうに食べている。


 次はマグマクラブ鍋だ!

 マグマクラブの味噌、脚の肉の他に野菜やキノコが入っている。


 まず野菜と汁からいただく。

 おいしい……!

 野菜にもマグマクラブのだしが染み込んでいるのかとても美味しかった。

 そして、マグマクラブの脚の肉をいただく。

 蟹のような味が口いっぱいに広がる。


 そうして、私とナナはたっぷりあったマグマクラブ料理をすっかり平らげた。


「マグマクラブ、ゴルダ火山地方に来たからには食べてみたかったんですよ!」

 ナナが言った。


「確かに、これは食べる価値あるね!」

 私は答えた。


 そうして、お腹いっぱいになって私達は宿の寝室で寝た。


※※※※※※※※※※※※


 翌朝、起きると


「わんわん!」

 コタローが鳴いて、魔法の地図をくわえて持ってきた。


 なになに……?


 またもや地図が光っていた。今度は比較的近い距離。王都とゴルダ火山地方とは結構な距離があったが、ここからその3分の1くらいの距離に光の点があった。


 ナナが覗き込む。


「これは、グリムヴェルトの森ですね!もうちょっとゆっくりしていたい気もします 

が早速行きましょう!」


 そうして、私達は準備をして、グリムヴェルトの森に行くことになった。


 グリムヴェルトの森に行くには途中まで馬車を使うが、森が深いので馬車を降りて、結構な距離を歩かないといけないらしい。


※※※※※※※※※※※※


 馬車を用意してもらい、私、コタロー、ナナの順に座って出発した。


 そして、道中は幸い何も無く、最寄りのグリムヴェルト森の最寄りの村に降ろしてもらう。


 御者に代金を渡して、別れた。


「今日はこの村で泊まることにした方がいいですね。件の魔物についても聞き込みをしてみましょう!」


 ナナが提案した。


 確かに、そうしたほうが良さそうだ。


 村は今来た道以外は鬱蒼とした森に覆われている。明日は歩くのに苦労しそうだ……。


 そんなことを思っていると、村人が1人家から出てきた。何だか浮かない顔だ。


「最近、この辺りで魔物が出て困っていませんか?」

 と、私が聞くと


「困ってるどころじゃないよ、昨日キングゴブリンが村に出て村の娘を3人さらっていったんだ!」

 と、言った。

 確かに言われて見ると、村は昨日襲撃を受けたらしく所々家屋が傷んでいた。


「それは大変です! 一刻を争うかもしれません!」

 ナナが言う。

 確かにこれは一刻を争う事態だ。


「今から森に入りますか……?」

 ナナが尋ねる。


「行こう!」

「わん!」


 私達は急ぎグリムヴェルトの森に入ることにした。

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