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第17話 ヴォルケーノヴァッファロー

 翌朝、起きて朝食を済ませた。

 そして、私達は馬車に乗ってゴルダ火山地方を目指した。


 周囲の景色も変わってきていて、平原に枯れた低木が目立つようになった。

 奥の方には火山と思しき山も見える。


 魔法の地図の光っているポイントが近くなってきている。

 私はグッと緊張した。


 落ち着こうと隣で丸まっているコタローをなでる。

 コタローは

「キュウゥン」

 とかわいい声で鳴いた。


 そして、火山の麓に大きめの街が見えてきた。


 御者が馬を走らせ、その街につくと

「これ以上先は火山地帯なので、馬車では行けません。ここで降りてください」

 と、言った。


 ……そうなのか……!

 私は思ったが、何も言わず馬車を降りる。そして、

「長い道のりありがとうございました」

 と、言って代金を渡した。


 馬車を降りると、ナナが

「ここはヴォルケンの街ですよ。まずここで魔物の情報収集をしましょう!」

 と、言った。


 確かに、それもそうだな。私は思う。


 ヴォルケンの街を見まわしてみると、普通に賑わっていて、「温泉あります」などの看板が目に付いた。どうやらここは温泉を売りにした観光地らしい。道沿いには土産屋らしき店が並ぶ。


 観光客より、店の人の方が件の魔物に詳しい気がするので、私は一軒の土産屋にはいった。

 店員に、

「最近街の付近に魔物が出て困っていませんか?」

 と尋ねる。


 すると店員は

「ゴルダ火山の麓にヴォルケーノヴァッファローの群れが急に現れ、観光客に害をなしている。いつ奴らが街に来てもおかしくない」

 と、答えた。


 ヴォルケーノヴァッファローとはどういう魔物か尋ねると、

「群れをなして襲ってくる巨大な牛みたいなやつだ。突進と二本の角による突き刺しが恐ろしい」

 との事だった。


 私とナナは他の人にも同じような質問をしたが、皆最初の店員が答えたようなことを言った。


 ナナは

「急に現れるなんて、もしかしたら魔王の影響かもしれないですね……。魔王自体はまだどこに居るか分からないらしく、王宮事務局の人達が情報収集してるらしいですけど」

 と、言った。


 そして、また夕刻が迫ってきていた。

「どうする……? ナナ。夜に行くのは危険だよね……」

 と、聞くと

「ですね! 今日は宿に泊まって明日に備えてましょう!」

 と、いう答えが返ってきたので宿に一泊することにした。


 私達は「温泉あります」の宿にチェックインし、夕飯を食べ温泉に入った。久しぶりの温泉だけど明日のことを考えるとそんなにリラックスはできない。

 ヴォルケーノヴァッファローを倒したら、もう一泊この宿に泊まってゆっくりしたいな……。私はそう思うのだった。


 そして翌日、私達は歩いてゴルダ火山の麓に向かった。


 そこには、ヴォルケーノヴァッファローと呼ばれているらしき魔物が10体ウロウロしていた。


 私とナナ、コタローは物陰から様子を伺う。


 巨大な体、二本の角、そして10体という数。これは強敵かもしれない……。

 でもやらなきゃ……!


 小声でコタローに

「行ける……?倒せそう……?」

 と尋ねると、

「わん!」

 と、答えた。


 その鳴き声で、一気にヴォルケーノヴァッファローの視線がこちらに集まる。

 そしてコタローはヴォルケーノヴァッファローの群れの目の前に走っていき、

光に包まれると、魔犬コタローの姿になった。


 戦いの始まりだ……!


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