第14話 魔道具
「良いヒーラーは見つかりましたか?」
外に出ると、ヴァン王宮書記官が待っていた。
「はい!良い子が見つかりました!」
私は答える。
ナナも
「ヒーラーのナナです!よろしくお願いします!」
と、言った。
「それでは、冒険の準備のための買い物などをしましょう}
ヴァン王宮書記官がこう提案する。
「ユキ様は装備が、村娘の服では頼りないですね」
「確かにそうですね……」
私は、今着ている、エヴァおばあさんに貰った服をながめてそう言った。
「かといって重い鎧なんて着れるかどうか……」
私はヴァン王宮書記官にこう疑問をぶつけた。
「『魔道具』という、いいのがありますよ」
彼はなんてことなしに、そう答えた。
「『魔道具』とは……?」
私は期待した。「魔道具」……なんて異世界らしい響き!
歩きながら話していたので、ちょうど装備品店が見えてきた。
「『魔道具』については入って説明しますよ」
ヴァン王宮書記官はこう言って私達を店の中に入るように促した。
店の中は重そうな騎士の鎧や、よく分からない布、アクセサリーなどがぎっしり並んでいた。
「魔道具の女物の鎧をお願いします」
ヴァン王宮書記官がカウンターの店員にこう言った。
「魔道具の鎧?ちょっと高いよ」
そう言いながら店員は店の奥から、鎧らしきものを出してきた。
それは、鉄の胸当てにマントという、とても軽そうな装備だった。
重そうな鎧が出てくると思っていた私は驚く。
「これが魔道具の鎧です。とても軽そうでしょう」
ヴァン王宮書記官は何だか誇らしげにこう言った。
そして、
「魔道具の鎧は、着用することで魔法の力で体中を守り、ダメージを最小限に抑えます。まあ、限界はありますけどね」
と、言った。
「試着してみてください」
ヴァン王宮書記官がそう言うので、試着してみることにした。と、言っても一枚では着れないので、村娘の服の上から着てみた。
マントと胸当てでぐっと冒険者らしく見える。
「どうかな……?」
私がそう言うと、
ヴァン王宮書記官は、
「いい感じですね」
ナナは、
「とっても似合ってます!」
と、言ってくれた。
「早速これを購入しましょう。あ、ナナ様も好きな装備を買っていいですよ」
と、言うと、ナナは早速店を周り、「魔力が増える腕輪」と「回復魔法が強化されるネックレス」なるものを持ってきた。
ヴァン王宮書記官が店員にお会計を頼むと
魔道具の鎧 8万ゴールド
魔力が増える腕輪 5000ゴールド
回復魔法が強化されるネックレス 4000ゴールド
だった。アクセサリーより高いのは当然だとは言え「魔道具の鎧」はとても高いようだ。
店から出て、
「ありがとうございます。どうして魔道具の鎧はこんなにするんですか?」
と、聞いてみると
「『魔道具の鎧』は魔法が使えない人にも魔法の効果を与えることができる装備です。そういうこと道具はとても貴重で高いんですよ」
と、言う答えが帰ってきた。
「魔道具の話をしたところなので、これも渡してしまいましょう」
そうヴァン王宮書記官は言うと、荷物の中から小さな箱を取り出した。
「『魔道具 アイテムボックス』です。100個のアイテムを入れることができます。こちらも貴重なものなんで、大切にしてくださいね」
と、言うと、私にその小さな箱を渡した。
すごい……!まさに異世界ファンタジーグッズだ。
私はしげしげとその箱を眺めた。
「こちらも重要なので、渡しておきます」
次に、ヴァン王宮書記官は羊皮紙でできた地図のようなものを渡してきた。
「これは……?」
と、尋ねると、
「ファイアードラゴンなど特に凶暴で国民に害をなす魔物が現れた時、その出現地が光ります。その時はユキ様たちはそこに向かい、その魔物を倒していただきたいのです」
と、言った。
そして、
「ちなみに今は光ってませんね」
と言うのだった。
そして、ヴァン王宮書記官に冒険費用として、大量のお金(ゴールドという単位らしい)をもらった。
そして、彼とは別れることとなった。
「魔物退治頑張ってください!」
「はい! 色々ありがとうございました」
そう言って別れた。
気づくと辺りはすっかり暗くなっていた。
「もう夜だから宿に一泊しましょう!」
ナナが提案した。
「そうね。そうしましょう」
そうして、私とナナとコタローは宿に泊まることにしたのであった。




