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裏切っちゃいました!


アルミサエルは天界の中心に存在する城の内部にある 『神の間』 に訪れていた この神の間は本来、神と階級が熾天使の者しか入れない場所で、どうして熾天使じゃない自分がここに呼ばれたのか不安でいっぱいだった


「アルミサエル? 大丈夫か?」


そう聞いてきたのは熾天使・ガブリエルだった


「はい。 しかし...何故私が今回呼ばれたのかが分からなくて...その...何かしてしまったのかと...」


「・・・そこは安心していい。 アルミサエルにはいくつかの質問が行われるだけだ。」


「質問...ですか...?」


「ああ。 神様が直接アルミサエルに聞きたいそうだ。」


「神様が...!」


「そう緊張しなくていい。 さ、行くぞ。 この扉の先の部屋で神様がお待ちになられている。」


「はい...。」


ガブリエルとアルミサエルは目の前の扉を開けて部屋に入る


その部屋は一面真っ白な空間だった 部屋の奥には白のローブを着ている短い白髪の40代位の男性が立っていた


「神様...!?」


「ガブリエル、アルミサエル...私の前までおいで。」


神のその声は優しかった


「はい。」


ガブリエルは返事をして中に入る


「はい。」


続いてアルミサエルが返事をして中に入る


アルミサエルが神の前に止まると、神が口を開いた


「アルミサエル。 急に呼び出してすまないね。」


「いえ。」


「聞きたいことがあるんだ。 下界に居る人間に天使のことを喋らなかったかい?」


「? いえ、そのようなことは...。」


「では質問を変えよう。 カスピエルは下界で人間と関わったかい?」


「はい。」


「その人間はカスピエルとどんな風に関わっていたのかな?」


「・・・以前、カスピエル様が悪魔と交戦し、記憶を失った状態で下界に落とされました。 その時に記憶を失ったカスピエル様を助けたのがその人間です。」


「その人間にカスピエルは天使だということを知られている可能性はあるかい?」


「いえ、そのようなこと...!?」


この時、アルミサエルは思い出した


自分が人間の前でカスピエルの名前を呼んだことを そして自分の天使としての能力を見せたことを


「・・・ありま...した...」


「やはりか...」


「しかし...! 私がカスピエル様の名前を言ったり、自分の能力を見せたに過ぎません...!」


ガブリエルが口を開く


「アルミサエル、そこが重要なのではない。 重要なのは天使の存在を知られたということだ。」


「え?」


「カスピエルと関わりがある人間の記憶は消さなくてはならないんだ。 分かるね?」


「・・・はい。」


「そして君にはお願いしたいことがある。」


「何でしょうか?」


「カスピエルがこれから下界に降りようとするから、君にはそれを止めて欲しい。」


「カスピエル様が...? しかしそのようなことが何故お分かりになるんですか?」


「これは決定づけられている運命なんだ。」


「運命...。」


「お願いするよ。 カスピエルを連れて来て欲しい。」


「分かりました。」


私の...私のせいだ...!
























「いったいどういうことですか? ミサちゃん。」


下界へと降りる場所の前でアルミサエルが居た アルミサエルはカスピエルの前に立ちはだかっている


「カスピエル様、神様がお呼びになられています。 直ちにお戻り下さい。」


「それは出来ません。」


「何故ですか? 神様の命令に逆らうのですか?」


「ええ、そうです。」


「だから何故ですか!?」


「私にはやらなければならないことがあるからです。」


「やらなければならないこと? それは神様の命令より大事だと言うのですか!?」


「はい。 大事です。 少なくとも私にとっては一番大事なことです。」


「そんなものありえません!」


「考えはそれぞれですよ。 もちろんあなたの神様に従うという考えは正しいです。 しかし、私のこれからやろうとしていることも考えとしては正しいんです。」


「そんな馬鹿な!?」


「考えを否定する方が愚かです。」


「・・・!」


「さあ、そこを通して下さい。 私はその先に用があるんです。」


「出来ません。 神様からカスピエル様が応じない場合、戦ってでも連れてくるように言われています。」


「・・・・・・あなたに私が止められるとでも?」


「止めてみせます!! 師匠の過ちを正せるのは弟子しか居ませんから。」


「ならばかつての弟子に新しい道をさし示してあげましょう。 それが師の役割です。」


アルミサエルがレイピアを構える


「必ず正してみせます!!」


「来なさい...アルミサエル!!」


アルミサエルはレイピアを前に突き出したままカスピエルに向かって行く


しかし、アルミサエルは次の瞬間に動きが止まる


目の前には天使の翼の羽がいくつか舞っており、アルミサエルの視界を遮っているからだ


「これは...!?」


「あなたの負けです。」


アルミサエルの背後からカスピエルはそう言った カスピエルはアルミサエルの肩を左手で触れた


アルミサエルは前のめりに倒れて眠りにつく


「おやすみミサちゃん...こんな師匠でごめんね。 あなたのことをいつでも愛してるよ。 ばいばい。」


カスピエルは天界へ降りた


「・・・ごめんなさい...っ...カスピエル様...私が...っ、いけないのに...!」


アルミサエルは泣きながら眠りについた



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