悪魔達のプレリュード
「あーらら、アミ―やられちゃったわ...。」
フルーレティは少し驚いてそう呟いた
「あんなんでも悪魔の中では結構強い部類なのに...あの水色の髪の天使、いったい何者なの? ・・・ん? 水色の髪? 確か...熾天使のラファエルがそうだったような...でも熾天使がこんなところに居るかしら? 下級の天使達を配置する意味がないわ。」
その時、フルーレティの左隣にバティンが突然現れた
「天界を制圧出来たか様子を見に来たら...フルーレティさん、これはいったいどういう状況ですか?」
「どうもこうもないわよ。 アミ―が 『フルーレティの出番はない』 って言うもんだから黙って見てたらこのざまよ。 アミ―の使い魔のゾンビ達はかなりの数の天使を倒したり、ダメージを与えていたけど自爆が前提じゃあねぇ...最初こそ数が多かったんだけど、どうやら誘爆するらしくて今じゃかなりの数が減ったわ。 まぁゾンビ達をほとんど倒したのはあの水色の髪の天使なのだけどね...。」
「水色の髪? ・・・ああ。 あの天使のことですか。」
バティンがゾンビ達を長剣で次々と撃破しているカスピエルを見下ろしてそう言った。
「ええ、そうよ。 下級の天使達が迎撃に来ていたのだけれど、先頭に立って戦っていた天使がゾンビに襲われる瞬間にその天使が飛んで助けに来たのよ。 熾天使ではないとは思うのだけれど...だとしたら下級天使にこんな強さの者が居るとは驚きよ。」
「驚くのも無理はありませんよ。 なんせあの天使はウェパルを倒したも同然なのですから。」
「ウェパル? ・・・あー確かそんな奴居たような気がするわね。 それでそのウェパルを倒した? 本当に下級天使か益々(ますます)怪しくなってきたわ。」
「彼女の名前はカスピエル。 天使としての階級は上級天使です。 そしてカスピエルは天罰を使えます。」
「天罰? 天罰ってあの熾天使達が使える力のこと? 上級天使が?」
「そうです。 もしかしたらカスピエルは神のお気に入りなのかもしれませんね。」
「お気に入りって...。」
「冗談ですよ。 ・・・まぁ意外な関係かもしれませんがね。」
「?」
「さぁ、どうやら数えられそうな数まで減ってしまいましたがどうされるおつもりで?」
「そりゃ私が行くしかないでしょ? それともバティン、あなたも手伝ってくれるの?」
「構いませんよ。 寧ろもとよりそのつもりですから。」
「フフフ...! バティンがいるなら心強いわ。」
「あくまで転移の手助けだけですけどね。」
「え? 別に転移は必要ないわよ?」
「いえ、フルーレティさんではなくて他の悪魔をですよ。」
「他の悪魔? 呼べるの? 誰を?」
「キマリスさんです。」
「キマリス!? まさか強坊ちゃんがキマリスの封印も解いたと言うの? 最近どんどん腕を上げてるのね~!」
「まぁ強様がキマリスさんの封印を解かれたのはつい先程のことなんですけどね。」
「ついさっき!?」
「はい。 封印を解かれた後はお疲れになられたのか自分の部屋に戻られて寝られてしまいました。」
「へー。 さすがに疲れちゃうのね。 それじゃあキマリスの復帰第1戦目になるってことね。 まぁオルニアスやアバドンには期待出来ないってことね。」
フルーレティは嘲笑した
「オルニアスさんもアバドンさんもお強い方々ですよ?」
「それは悪魔なんてろくに知らない人間相手と比べたらって話でしょ? もし仮にあの水色の髪の天使・・・カスピエルだっけ? 戦わせたら勝てるかしら?」
「確か以前オルニアスさんがアバドンさんの力の一部をお借りしてカスピエルと戦い、記憶を消して人間界に落としたと聞きました。」
「じゃあよっぽど油断してたのね、その天使。 案外簡単に倒せるかもねぇ。」
「それではキマリスさんをお呼びしてきますね。」
バティンはそう言って突然消えた
そして突然同じ位置にすぐ現れた 右隣に紫銀色のフルフェイスの仮面の悪魔も連れてだ
「あら本当に封印から解かれたのね! キマリス久しぶり~!」
「永い永い時だった...フルーレティもそうだったか?」
「まぁね。 キマリスよりは少し早かったけど。」
「あの少年に従っているのか? フルーレティ、バティン。」
「そうよ。」
「はい。」
「何故だ? 人間だぞ?」
「それが強様はアザゼルさんの血を引かれてるそうなんです。」
「アザゼルの? ほう...。」
「だからそれを知ってから私も強坊ちゃんに協力することにしたの。 強坊ちゃんの目的は 『天界への復讐』 私達も封印してきた神に対して恨みがある...なら尚更協力するでしょう?」
「・・・・・・いいだろう。」




