彷徨
「しーおーん! しーおーん!」
カスピエルがバタバタと走り、リビングのソファに座って水を飲んでいる紫苑のもとへ来た
「どうしたんで・・・!?」
紫苑は右手に水の入ったコップを持ったまま振り向いてカスピエルを見た 紫苑は数秒固まった後、鼻血を出す
カスピエルは笑顔で紫苑を見ていた
全裸で
「エルさーん! ちゃんと服着なきゃダメ―!」
蒲公英が下着と浴衣を走りながら持ってきた
「うん! これで大丈夫だよ!」
カスピエルは蒲公英に浴衣を着せてもらった 白に青色の朝顔が描かれている浴衣だ そしてカスピエルは自分の浴衣姿を大きな鏡で見る
「うー! ゆかた! ゆかた!」
「エルさん似合ってるね!」
「たんぽぽ、もゆかた!」
「そうだよー。」
蒲公英はピンクに白い朝顔が描かれている浴衣を着ている
「お兄ちゃん! 早くお祭り行こうよー!」
「そうだな。」
紫苑は白の短パンに水色のシャツ、白く薄い上着を着ていた
「まつ、り?」
「えっとね! りんご飴とか焼きそばとか唐揚げがあるんだよ!」
「全部食べ物だな。」
「うー!」
「ね! 行こうよ! 行こ!」
「いこ! いこ!」
3人は祭りへと向かう
空は夜、屋台と屋台に挟まれた道は大勢の人達が行き交っていた
「うー...!」
「じゃあまずは何食べる!? よし! 焼きそばにしよ! お兄ちゃんお願い!」
「はいはい。」
紫苑、蒲公英、カスピエルの3人は焼きそばを食べたり、射的や金魚すくい等々...祭りを楽しんだ
3人は道を歩いている カスピエルはわたあめの屋台を見つけ、そこへ行った
「あ! お兄ちゃん! かき氷だよ! お願いー!」
「はいはい。」
紫苑と蒲公英の2人はカスピエルに気付かずにかき氷の屋台へと歩く
「・・・!」
カスピエルはわたあめの屋台でわたあめの作られる様子を静かに見ていた わたあめが出来上がるとカスピエルは拍手をした そして後ろを振り向くが紫苑と蒲公英が居ないことに気付く
「しおん? たんぽぽ?」
カスピエルは辺りを見渡す しかし知っている人は見かけない
「しおん...! たんぽぽ...!」
カスピエルは走って2人を捜すが見つからない
「・・・っ! うぅ...!」
カスピエルは涙を流す
「あれ? お兄ちゃん! エルさんが居ないよ!?」
「え!?」
「もしかして...迷子!?」
「しー! おー! んー! たー! んー! ぽー! ぽー!」
カスピエルは泣きながら2人を捜す
「! あそこだ! 蒲公英、行こう!」
2人はカスピエルのもとへと着いた
「エルさん! 大丈夫!?」
「たんぽーぽー!」
「怖かったね...! もう大丈夫だよ!」
蒲公英はカスピエルを抱きしめる
「今日はもう帰ろう...。」
「うん。」
離れたところから3人を見ている大学生くらいの身長の男性が居た うなじが隠れるくらいの黒髪に赤いヘアピンをしている
「あの様子を見るとどうやらオルニアスは成功したらしい。」




