15.転:レミリのアトリエ
レミリの家の工房、取り戻した『公認金床』が鎮座している。
レミリ「じゃ、始めるよ?」
ラビィ「はい、お願いします」
水晶のような澄んだ球体と両手槌が鍛冶台に乗せられている。
レミリの手には金槌。恰好はオーバーオールにバンダナ。
ラビィは興味深げなアリスと手を繋いで、離れたところで待機。
ラビィ(『ゲーム』のレミリは仲間になった後、拠点であれば武器強化をいつでも行ってくれていました。
カンカンというSEの後に成功BGMとレミリ『やったね!』、プレイヤーなら必ず聞くその音声は合わせて5秒に過ぎません)
レミリ「はっ…!」
砕ける球体。光に代わり周囲に広がる。
そして、レミリがカンカン、と槌を振り下ろす度に、その光が槌に吸収されていく。
アリス「…きれー」
ラビィ「ええ、それに…凜々しいですね」
光を見るアリス、レミリを見るラビィ。
ラビィ(神秘的で、不思議な光景です。『夢』の中では見られなかったものですね…)
やがて、光は全て両手槌に収められ、一度強く光る。
【『ラビットスティック』→『ラビットスティック+1』】
レミリ「やったね!」
ラビィを向く、笑顔のレミリ。拍手をするラビィとアリス。
レミリ「はぁー、緊張した…。訓練は続けてたけど、実際にやるのは久しぶりだったからさ」
額の汗を拭うレミリ、近づく二人。
ラビィ「お疲れ様です、レミリ」
アリス「レミリちゃん、冷たいお水!」
レミリ「ありがと、アリスちゃん。でも、先に出来を確認してももらわないとね」
アリスの差し出した水を受け取りつつ、ラビィに視線を送るレミリ。
『ラビットスティック+1』をその場で取り回すラビィ。
時折ジャンプも混ぜ、派手な動き。地面に振り下ろすが、床には寸止め。
初めは水を飲んでいたが、その動きに見とれ、水を置くレミリ。
ラビィ「いい仕事です、レミリ」
握りしめ、レミリを見るラビィ。レミリは驚いた顔。
レミリ「……もしかして、その言葉も『夢』で…?」
ラビィ「いえ、私の感想です。どうか、しました?」
レミリ「…ううん…たまたま、お父さんと同じ言葉、だったから…」
手元の金槌を見て呟くレミリ。ハッとしたように顔を上げ、金槌を後ろ手に隠す。
レミリ「あ!そうそう、お代だけどホントに要らないからね?
むしろ、貰うと違法営業になるから!
食費も出して貰ってるし、それでチャラね!」
早口でまくし立てるレミリ。
ラビィ「アリス、合体攻撃『レミリを挟んで、ぎゅー』です」
アリス「うん!ぎゅー!」
ラビィ「ぎゅー」
レミリ「いきなり何!?」
レミリに抱きつく二人、驚きつつも振りほどかない。
やがて二人を抱きしめ返し、目を閉じる。
レミリ「……もう、これじゃあ、貰いすぎだよ、二人とも…」
何も言い返さず、背中を撫でるラビィ。




