13.起:朝からいきなりバニーガール
【エイプリル レミリ自宅】
レミリ「…ふぁー。…おはよう、お父さん…」
パジャマのレミリがベッドであくび、部屋に置いた『公認金床』に一声。
眠たげなまま自室を出て、扉を開く。
ラビィ「おはようございます。レミリ」
バニースーツにエプロン装備のラビィがお皿を持って振り向く。
レミリ「……ラビィ、その恰好、止めた方がいいよ?」
目を反らすレミリ。
アリス「おはよー、レミリちゃん!」
レミリ「うん、おはよう!アリスちゃん!」
駆け寄るアリスに挨拶を返すレミリ。その横で食卓にお皿を並べるラビィ。
ラビィ「ふふ、爽やかな朝のひとときですね」
レミリ「そうかな?ちょっと肌の露出が多い気が…あ、おはよう、ラビィ。今日もご飯ありがとね」
ラビィ「いえいえ、一宿の恩、というやつです。加えて、レミリは恩人ですから」
ラビィ(数日前、言い逃れできない事実で憲兵に連行されそうになった時。
レミリはそれはもう、言葉を尽くし、私が悪くないと証言してくれました)
レミリ「いや、恩人なのはラビィの方だって」
アリス「ガルードさんのお話?」
ラビィ「ダメですよ、アリス。汚い言葉を出しては」
アリス「はーい」
レミリ「いや、人名…」
(交戦はあくまで正当防衛、家屋の損壊はガルなんとかさんがやったことになりました。
最終的に、『迷い人』である私の身元引受人になっただけではなく、行く当てがない私達に空き部屋を貸してくれました)
ラビィ「私達は二人。つまり受けた恩も二倍なのです」
アリス「レミリちゃん、ありがとうございます」
胸を張るラビィ、ペコリと頭を下げるアリス。
レミリ「いやいや、それを言うなら、この家だってもう少しで手放す所だったんだから」
ラビィ(そう。レミリの言うとおり、この家は処分されるのが『ゲーム』での正史でした。
本来なら、町の施設のチュートリアルが終わってから、レミリの勧誘イベントが始まるところだったのです。
その時には、『ゲームの中』のレミリはみすぼらしい服になっていましたので、出会った時『まだ余裕がある』と判断したのです)
アリス「つまり、恩人どーし?」
ラビィ「なるほど、アリスは賢いですね。…という事でいかがでしょう?」
レミリ「そうだね。……二人とも、いつまでもこの家に居ていいから、ね?」
ラビィ「ではしばし、お言葉に甘えますね、レミリ」
(その上目遣い反則…!『ゲームの中』より魅力度は上がってますね…確実に)
ラビィ、目に生気が無いレミリを幻視。
(そして恐らく、『ゲームの中』のレミリは強引な勧誘を拒否したため、急な返済を迫られ実家の処分を余儀なくされたのかもしれませんね…)
アリス「じゃ、ご飯にしよー!」
ラビィ「おー」
レミリ「おー…って、お祈りの後にね?」
アリス、ラビィ「はーい」
祈りを終え、三人で食卓を囲み食べ始める。
ラビィ(ちなみに『ゲームの中』で処分された家は、色々あって『主人公』の名義になり、『仲間達の拠点』になり、交流イベントの舞台にもなるのですが…。ま、なんとかなるでしょう)




